▲ノーキッズゾーンを宣言した済州島の飲食店。/インターネットのコミュニティーサイト

 済州島にある有名飲食店が「ノーキッズゾーン(No Kids Zone、子どもお断り)」を宣言した理由を公表し、注目が集まっている。理由を読んだネットユーザーらは「子連れ客の要求内容があまりにもひどい」という反応を示している。

 インターネットのコミュニティーサイトには24日「済州のある飲食店がノーキッズゾーンに変わった理由」と題する投稿が寄せられた。投稿に出てくる飲食店は、クロソイの天ぷらが人気の有名店だ。2021年5月3日から「ノーキッズゾーン」の店になった。

 飲食店側は告知文で「一般の飲食店なのにやむを得ずノーキッズゾーンとして運営している理由」をつづった。飲食店側が明かした理由は六つだ。

 飲食店側は「まず、代表メニューのクロソイ定食は、たれに生タマネギが入っているため辛く感じられることがある。赤いたれがかかっていて子どもにとっては『辛い料理』に見えるため、親が『子どもが食べられるようタマネギに火を通してからもう一度たれを作ってほしい』と言ってくる」として「現在、クロソイ定食のたれは、あらかじめ製造・熟成されている。それなのに、赤く見えないように、しょうゆだけでたれを作ってほしいと言われることが多い」と説明した。

 さらに「揚げた魚なので小骨まで食べられるのに、時々太い骨があるため子どもには危ないと言ってくる」「子どもが食べても問題ないくらいしっかり揚げてほしいと念を押され、これによって事故が発生したとしても我々の責任」だと打ち明けた。

 また「日替わりで種類の違う汁物を出しているが、一部の親が、子どものために塩分を控えてほしいとか、もっと薄味にとか、辛さを控えてなどと要求してくる」「特に、『うちの子のためのレシピで汁物を作り直してほしい』といった無理な要求もあった」と続けた。

 飲食店側は「日替わりで提供する8種類の副菜の中に子どもが食べられるおかずがない場合、メニューにもない目玉焼き、卵焼き、味付けのり、生のりなどを要求してくる」「あまりにも要求が多いため、味付けのりなどを準備していたが、店の運営上、無制限に提供するのは負担が大きい」と嘆いた。

 その上で「親は自分が楽に食事できるように、他のお客さまの意向を尊重することなくテレビを子ども向けチャンネルに固定するよう要求してくる。それに、熱い料理が行き交っているのに子どもを放置している」と不満をぶちまけた。

 ほかにも飲食店側は、ノーキッズゾーンとして運営せざるを得ない理由が多いと説明した。飲食店側は、非常につらい心境だとした上で、「自分にも孫がいて子どもが大好きなので、今後いつノーキッズゾーンを撤回するかについて常に頭を悩ませている」と明かした。

 インターネットでは「迷惑行為というのがどういうことなのか知るべきなのでは?」「大人向けの飲食店で、子ども向けの料理を求める理由が分からない」「店長は本当につらかっただろう」「ワガママすぎる」などの反応が相次いだ。

 韓国保険福祉部(省に相当)が昨年、自分の店をノーキッズゾーンにしている事業主205人を対象にアンケート調査を実施したところ、ノーキッズゾーンにした理由について「子どもの安全事故が発生した時に、事業主が全面的に責任を負わなければならないから」が68.0%で最も多かった。

チョン・アイム記者

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