野球
MLB:ド軍・大谷躍動2安打1打点1盗塁、パ軍・金河成は満点守備…ソウルは野球に首ったけ
大谷翔平(29)がロサンゼルス・ドジャースのユニホームを着て初安打・初打点をソウルで記録した。ドジャースの大谷は20日、ソウル高尺スカイドームでサンディエゴ・パドレスを相手に2024年シーズンの米大リーグ(MLB)公式開幕戦に臨んだ。そして、ソウル高尺スカイドームを埋め尽くした韓国の野球ファンの前で、移籍後で初めてとなる公式戦を行った。1万6700席のスタジアムは韓国で行われる初の大リーグ公式戦を見ようと集まった野球ファンたちでいっぱいだった。相手チームのパドレスは韓国人大リーガーの金河成(キム・ハソン、28)がプレーするチームであるため、なおのこと注目が集まった。
ロサンゼルス・エンゼルスでプレーしていた大谷は、今シーズン開幕前にドジャースと10年・7億ドル(当時の為替レートで約1015億円)という契約を結んで移籍した。今回の試合はMLBがマーケティングの観点から企画されたワールドツアー「ソウル・シリーズ」だ。大谷はこの試合の前に韓国プロ野球キウム・ヒーローズや、若手選手を中心に組まれた韓国代表チーム「チーム・コリア」とのエキシビション・ゲーム2試合で5打数無安打2三振と、やや期待はずれの感が否めなかったが、この日はそれなりの体面を保った。
大谷は2番・指名打者(DH)として先発出場し、1回の第一打席でゴロを打ち、ランナーが二塁でアウトになる間に一塁に駆け込み、セーフになった。3回の第二打席ではヒットを打った。日本出身のメジャーリーガーで先輩のダルビッシュ有(37)を相手に見事なライト前ヒットを出した。大谷はその直後、盗塁して二塁に進んだ。この時、ショートの金河成に韓国語で「アンニョンハセヨ(こんにちは/こんばんは)」とあいさつする口の動きもカメラにキャッチされた。4-2でドジャースがリードしていた8回の最後の打席では打点も記録した。一死一・二塁という場面で相手投手アドリアン・モレホンの初球シンカーを打ち返してレフト前ヒットを放ち、二塁走者をホームに返した。これは勝負を決定づけるタイムリーヒットとなった。ドジャースは5-2で勝った。
だが、大谷は8回のタイムリーで一塁にいたが、次の打者のフレディ・フリーマンがライトフライを打った時、ヒットだと思って二塁を通り過ぎて三塁に走ろうとした。しかし、この打球はキャッチされ、大谷は慌てて帰塁しようとし、その際に二塁を踏み直さなかったためアウトと判定された。観客席では大谷の妻・田中真美子さん(27)をはじめとする「大谷ファミリー」がドジャースのユニホームと帽子を身につけ、応援していた。
3年半ぶりに「ホーム」のソウル高尺スカイドームに戻ってきた金河成はファンから熱い歓迎を受けた。ソウル高尺スカイドームは金河成が2020年までプレーしていたキウム・ヒーローズの本拠地だ。5番・ショートとして先発出場した金河成が第一打席に入ると、ドームは大歓声が上がった。金河成はヘルメットを脱いでこれに応え、ファンは金河成のキウム時代の応援歌を熱唱した。だが、金河成のバットからはこの日、快音が聞かれなかった。3打数無安打1四球だった。しかし、4回表の二死後、投手に当たって曲がった内野安打性の打球を取ってアウトにした時は拍手喝采(かっさい)を浴びた。昨年のナショナル・リーグでゴールドグラブ賞に輝いたのにふさわしい好守備だった。
パドレスは先発ダルビッシュが3と3分の2イニングを投げて2被安打3四球1失点で退き、厳しい試合展開となった。パドレスは3回と4回に1点ずつを取って2-1とリードしたが、8回にドジャースに4点を献上して敗戦した。ドジャースはジェイソン・ヘイワードの犠牲フライと相手野手のエラー、ムーキー・ベッツと大谷の連続タイムリーで勝負を一気に覆した。ドジャースの先発タイラー・グラスノー(グラスナウ)も5イニング2被安打4四球2失点で、先発投手としては期待に及ばなかったものの、その後のリリーフ投手4人が無失点に抑えて逆転勝ちした。
キム・ヨンジュン記者