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研修医復帰の期限到来 免許停止へ3月から通知・意見聞き取り=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が医師不足などの対策として打ち出した大学医学部の入学定員増に反発して辞表を提出し職場を離脱した専攻医(研修医)に対し、政府は3月から行政処分と法的措置の手続きを進める。政府は2月29日までに職場に復帰した専攻医には責任を問わず、戻らない場合には「法と原則にのっとり、最低3カ月の免許停止処分と、捜査や起訴など司法手続きの進行は不可避だ」と表明していた。
この期限を迎え、政府の中央事故収拾本部は29日、直ちに専攻医を医師免許停止処分にするのではなく、事前通知と意見聞き取りの手順を踏むと説明した。
行政手続法は、政府機関などの行政庁が義務を課したり権益制限の処分を下したりする場合、当事者にその原因となる事実や法的根拠などを事前に通知するよう定めている。今回の事前通知には、免許停止処分を巡り医療法違反などが記載される見通しだ。
保健福祉部は29日まで現場の状況を確認し、復帰しなかった専攻医について業務開始(復帰)命令違反と見なす。事前通知後は、専攻医側の意見を聞き取る。同部の朴敏守(パク・ミンス)第2次官は「意見聞き取りの結果、専攻医側の説明が妥当でなく納得できなければ、次の段階へ処分が進められる」と述べた。
保健福祉部が業務開始命令を出している専攻医は、27日の時点で全国100病院の9267人。このうち、命令に従わないことが確認され「不履行確認書」を受け取った専攻医は5976人となっている。
朴氏は通知を受け取った専攻医への対応について「可能な行政力の範囲内で進めていく。原則通りにする」と述べた。
保健福祉部は29日午後4時、ソウル市内で専攻医側との対話に臨む予定だ。専攻医の一斉辞表提出後、政府と専攻医側が初めて対面することになる。