【光州聯合ニュース】日本による植民地時代に徴用された被害者として韓国政府から医療支援金を支給されている韓国人被害者が1000人を切ったことが28日、分かった。被害者の高齢化に伴い亡くなる人が増えている。徴用被害者を支援する市民団体「日帝強制動員市民の集まり」によると、今年1月の時点で医療支援金の受給者は904人と、前年の1264人から360人急減した。

 行政安全部は「対日抗争期強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者など支援に関する特別法」に基づき、存命の被害者に年間80万ウォン(約9万円)の医療支援金を支給している。政府と市民団体はこの支給状況から存命の被害者数を把握する。支給対象に旧日本軍の慰安婦被害者は含まれていない。別の法律により支援を受けているためだ。

 医療支援金を受給する徴用被害者は2015年に1万人を下回った後、20年は3140人、21年は2400人、22年は1815人と急速に減っている。

 市民の集まりは、10代で連れて行かれた被害者が90代半ばに差し掛かり、少し年上の被害者は100歳前後でほとんどが高齢者向けの病院に入っているとしながら、「年間80万ウォンの医療支援金を拡大し、実効性のある対策を講じるべきだ」と要求した。また「被害者の体験と記憶、歴史的真実を次の世代に伝えていかなければならない」とし、被害者の口述記録をはじめとする資料の収集、資料集の刊行、歴史館の建設などが必要だと訴えた。

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