▲有名ブランドのロゴが入っている紙を折り、財布に見えるように作ったチラシが路上に落ちていた。写真=インターネット・コミュニティー・サイトより

 有名ブランド品の財布を模したある焼肉店のチラシがインターネット上で騒動になっている。有名ブランドのロゴをプリントしたチラシを折り、財布に見えるように路上にばらまいたものだが、これについて「斬新だ」という声がある一方、「違法だ」「ただのゴミだ」という声もある。

 複数のネット・コミュニティー・サイトでは22日、通行人が路上で有名ブランド品の財布のようなものを発見し、開いてみる様子が写っている動画がシェアされた。動画を見ると、撮影者は「財布かと思った」と言った後、拾った物を開いて「違う」とつぶやいている。

 実はこれは焼肉店のチラシだった。有名ブランドのロゴが入っている紙を広げると、さまざまなカードや5万ウォン(約5600円)札の絵などが描かれている。紙を裏返すと、焼肉店オープンを宣伝する広告が出てくる。このチラシには「この財布を持って来た人には茶わん蒸しをサービスする」とも書かれていた。

 これについて、ネット上ではさまざまな反応が入り交じっている。

 ネットユーザーたちは「マーケティングのアイデアがすばらしい」「普通のチラシは見ないが、これは気になって広げてみたくなりそうだ」「このように誰かが動画を撮って、その動画がネット上に広がること自体が既に広報効果を証明している」などと反応している。

 だがその一方で、「違法広告物だ」「路上に露骨にゴミを捨てたのと同じ」「良いアイデアだと褒めるのは、ゴミを捨てたのを褒めるのと同じ」などの声も多数ある。

 事実、指定された掲示板でない場所に無断で掲示された貼り紙や、住宅街・道路沿いにばらまかれたチラシ・ビラは違法広告物に該当する。このような違法広告物を回収するのに予算が必要なため、複数の地方自治体では市民を対象に回収補償制などを実施し、違法広告物の除去に努めている。

 また、一部のネットユーザーらは、有名ブランド品のデザインに対する著作権問題も取りざたしている。

 欧州の有名ブランド各社は、自社のロゴや商標などを無断で盗用する問題に対して厳しく対応してきた。

 ルイ・ヴィトンは2015年、京畿道楊平郡にあるチキン店が商号を「ルイヴィトンダク(ダクは鶏、トンダクは丸鶏という意味)」に決めたことから、営業禁止仮処分訴訟を起こした。これに対してこのチキン店は「チャルイヴィ・トンダク」に名称を変更した。ルイ・ヴィトン側は「店主は裁判所の決定を巧妙な方法で破った。間接強制金1450万ウォンを払わなければならない」と主張した。結局、チキン店はルイ・ヴィトン社に1450万ウォンを支払った。

 また、有名ブランドのバーバリーは韓国の一部の学校の制服デザインが自社のチェック柄商標権を侵害したとして、2019年に問題提起した。このため、教育庁は昨年、チェック柄の制服を使用する学校を全数調査し、生地の写真をバーバリー側に送った。バーバリー社は24校で商標権侵害があったとして、デザイン変更を要求した。韓国学生服産業協会は2024年までにデザインを変更することで合意した。

 この他にもグッチは、香港で同社の商標が無断使用され、紙で作られた葬儀用品が流通するや、これを中止するよう要求した事例もある。

キム・ジャア記者

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