▲レクサスES300h  /トヨタ提供

 日本製品不買運動の余波で低迷していた日本車の販売台数が回復の兆しを見せている。新車はもちろんのこと、中古車市場でもトヨタとレクサスの販売台数が目に見えて増えているが、これは燃費の良いハイブリッド車の影響だとみられている。

 韓国輸入自動車協会(KAIDA)が19日に明らかにしたところによると、昨年韓国で販売された日本車は2万3441台で、全年(2022年)の1万6991台に比べ38%増加した。昨年、輸入車全体の販売台数が前年比4.4%減だったことを考えると、大きく伸びたといえる。先月も日本車は1961台が売れ、これは前年比115%増だった。

 日本車の中でもトヨタとレクサス(トヨタ)の躍進が際立った。両ブランドは昨年の販売台数が前年比でそれぞれ35.7%、78.6%伸びた。レクサスの昨年の販売台数は1万3561台で韓国の輸入車市場で5位だったが、レクサスの販売台数が年間1万台を超えたのは、いわゆる「ノー・ジャパン」で日本車不買運動が本格化していた19年以来、4年ぶりだ。

 日本車の人気は、韓日関係の改善に伴って不買運動のムードが下火になったことに加え、電気自動車(EV)の代わりにハイブリッド車が代案として浮上したことが影響している。日本車は販売されている製品の大多数がハイブリッド車だ。トヨタは先月の販売台数の83.7%、レクサスは92.5%、ホンダは54.8%がハイブリッド車だった。

 中古車市場でも日本車の人気が高まっている。中古車プラットフォーム「エンカー・ドットコム」によると、昨年トヨタ、レクサス、ホンダ、日産、インフィニティ(日産)の日本車5ブランドの中古車取引台数は前年比3.1%減少。これは日産とインフィニティが韓国市場から撤退した影響だ。両ブランドは昨年、中古車取引台数が前年比でそれぞれ15.8%、20.5%減少した。

 一方、トヨタは昨年、中古車取引台数が前年比9.5%、レクサスは2.7%、それぞれ増加した。トヨタは19年の中古車取引台数の97.4%を回復した。中古車もハイブリッド車が人気だったが、第7世代となるレクサスES300hの取引台数は前年比44.9%増加したほか、トヨタのプリウス(4代目)とカムリ(10代目)もそれぞれ22.7%、28.2%増加した。

 ホンダは22年の販売台数が前年比8.18%減だったが、昨年は3.1%減にとどまり減少幅は縮小。ホンダの10代目アコードハイブリッドは販売台数が前年比29.1%増だった。

 日本車はデザイン、便利な仕様、デジタル化などの面で劣るという短所がある。日本車特有の保守的な雰囲気が製品に反映され、時代に追い付いていないとの評価が大勢を占める。韓国の消費者も日本車の品質は認めているものの、利便性や高級感という面で劣っているとの反応を見せている。

 トヨタは最近、日本で大規模な不正行為が発覚した。認証試験で不正を働いて製品を完成させ、市場で販売してはならない車を販売した。韓国で販売されている車種には問題の車種は含まれていなかったが、これまで品質力を売りにしてきたトヨタのイメージを傷つけたとの声も聞かれる。

パク・チンウ記者

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