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「臓器移植用」ブタ、日本で初めて誕生…「来年ヒトへの移植が目標」
【TV朝鮮】(アンカー)
日本の研究陣が、臓器移植のために遺伝子を改変したブタの出産に成功しました。来年のヒトへの移植を目標にしているそうですが、各国では臓器不足問題の解決策として「異種移植」研究に目を向けているようです。
リュ・ジュヒョン記者がお伝えします。
(記者リポート)
二日前に生まれた子ブタです。ヒトに臓器を移植しても拒絶反応が起きないよう、免疫遺伝子を改変しました。
ヒトへの臓器移植のために遺伝子を改変したブタが日本で生まれたのは初めてです。
日本の研究陣は、米国で開発された特殊なブタの細胞の細胞核を卵子に注入した後、ブタの子宮に移植して3匹の出産に成功したと発表しました。
ブタの臓器をヒトに移植する際、拒絶反応が少なくなるように遺伝子を改変したものです。
今年の夏、ブタの腎臓をサルに移植する試験を経て、早ければ来年にもヒトに適用するのが目標です。
臓器提供者の数は移植を待つ患者の数に比べて非常に不足しているため、各国では動物に目を向けています。
(竇科峰教授 /中国科学院の学者)
「『異種移植』はヒトの臓器不足を解決できる重要な方法の一つだと考えられています」
中国の研究者は昨年 9 月、「ブタの体内でヒト由来の臓器を培養することに成功した」と発表しました。
ブタとヒトの細胞を混ぜたキメラ胚(はい)を代理母ブタに移植した結果、ヒトの遺伝子を60%持つ「人間化された腎臓」が正常に成長したということです。
しかし、動物の臓器をヒトに移植することを巡り、生命倫理や安全性に関する議論も依然としてあります。
これに先立ち、米国では患者2人が遺伝子を改変したブタの心臓移植を受けましたが、それぞれ6週間後と2カ月後に死亡しました。
TV朝鮮のリュ・ジュヒョンがお伝えしました。
(2024年2月13日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)