▲中距離地対空誘導兵器「天弓II」システム/韓国防衛事業庁提供

 「韓国型パトリオット」と呼ばれる中距離地対空誘導兵器「天弓II」が、サウジアラビアに輸出される。輸出規模は32億ドル(現在のレートで約4700億円)に達する。

 韓国国防部(省に相当)は6日、サウジアラビアを訪問したシン・ウォンシク長官とサウジアラビアのハリド・ビン・サルマン・アル・サウド王子(国防長官)の会談を契機として、昨年11月に韓国の防衛関連企業LIGネクスワンとサウジアラビア国防省の間で締結した天弓II(M-SAM2)10隊分の輸出契約を公開した。

 今月1日からアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、カタールの中東3カ国を公式訪問中のシン国防相。4日(現地時間)にはリヤドの世界防衛展示会(World Defense Show)でサウジアラビアの国防長官と会談し、協力案を話し合った。

 「韓国版パトリオット」と呼ばれる天弓IIは、敵の航空機と弾道ミサイルのどちらも迎撃できる。2012年から国防科学研究所(ADD)主導で開発され、LIGネクスワンが作っている中距離・中高度地対空迎撃兵器システムだ。弾道弾や航空機など空中の脅威に同時対応するため開発され、17年に戦闘用適合判定を受けて18年から量産が始まった。

 最大射程は40キロで、高度4万メートル以下で接近する敵の航空機やミサイルの迎撃に用いられる。ランチャー1基に最大8発のミサイルを搭載し、連続発射が可能だ。

 天弓IIの輸出は22年1月のUAEに続いて今回が2例目。

ソン・ギヨン記者

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