▲TV朝鮮報道画面(1月29日放送「ニュース9」)

 半導体洗浄装置を製造するサムスン電子の子会社「セメス」の技術を中国に流出させた犯行グループが裁判を受けることになった。グループが不法に流出させた洗浄装置は半導体製造の際に発生する汚染物質を除去するもので、半導体の品質に直接影響する重要技術だ。セメスはこの装置の開発に2188億ウォン(約242億円)を投資してきた。

 水原地検防衛事業・産業技術犯罪捜査部(アン・ドンゴン部長)は29日、セメスの半導体洗浄装置関連技術を中国企業に流出させた別会社の経営者ナム某氏、また同社の設計責任者など4人を産業技術保護法と不正競争防止法違反(営業機密漏えい)などの容疑で逮捕・起訴した。また犯行に加担した別の社員3人と2法人を同じ容疑で在宅起訴した。

 検察によると、ナム氏はセメスの元研究員だった実の弟が2022年5月にセメスの設計図を中国に流出させ逮捕されたため、弟に代わって犯行を続けたという。ナム氏の弟は2件の技術流出事件で先日控訴審が開かれ懲役10年の実刑が宣告された。ナム氏は中国企業からセメスと全く同じ機械の納品を求められ、セメスの設計図などで製造した機械を販売したという。ナム氏はまた検察の捜査が始まると機械を分解しその部品を合計8回に分けて中国に輸出した。検察の関係者は「分解され輸出された部品は中国で組み立てられた。同じ方法で彼らは総額60億ウォン(約6億6000万円)を荒稼ぎした」と説明した。

 捜査が進むと犯行グループは中国企業と協力し、中国現地にセメスと全く同じ工場を建設しようとした。中国企業が現地の工場設立に必要な資金提供を持ちかけ、ナム氏らは中国法人を設立しオフィスも準備したという。

キム・スオン記者

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