▲写真=UTOIMAGE

 ミス日本コンテストで、ウクライナ生まれで後に日本国籍を取得した女性が1位になり、一部から批判的な反応が出ている。「名称はミス『日本』コンテストなのに、西欧的な容姿の女性がグランプリとなり、自国の代表であるという意味性に欠ける」という理由からだ。その一方で、「正式に日本国籍を持っているのだから問題にならない」という意見もある。

 共同通信などによると、22日に東京・新宿で「第56回ミス日本コンテスト2024」の最終審査が行われたという。ミス日本コンテストは「日本女性にふさわしい心と健康的な美しさ」を評価する大会で、1950年から始まった。同大会はこれまで、女優はもちろん、芸術家・映画監督・政治家など分野を問わず多くの有名人を輩出してきた。

 今大会1位の「グランプリ」はウクライナ出身の椎野カロリーナさん(26)に決まった。両親ともウクライナ人だが、母親が離婚後に日本人男性と再婚し、幼いころから日本で育ってきたという。椎野さんは2022年に日本国籍を取得したとのことだ。ミス日本コンテスト公式サイトによると、椎野さんは「見た目は外国人に見えますが、5歳のころから日本で育ったため中身は日本人そのもの」と自己紹介している。

 椎野さんは優勝感想で「私を日本に連れてきて、日本人として暮らせるようにしてくれた母に一番会いたい。日本人として認められたいという思いでミス日本コンテストに応募することになったが、涙が止まらない」と話した。そして、「多様性や人を見た目で判断しない社会づくりに貢献したい。今は見た目を商品にしているが、自分が持つメッセージが心に響くようなモデルになりたい」とも言った。

 ところが、今回のグランプリ選定をめぐり、日本人の反応はさまざまだ。

 日本最大のポータルサイト「ヤフージャパン」にはさまざまなコメントが相次いだが、一部では公平性の問題が取りざたされている。当初は西欧的な容姿に対して「日本固有の美しさ」を選ぶ大会の趣旨に合わないという主張も多かった。ネット上には「大会側が話題性を重視し、政治的意図によって選んだ感じがする」「才能を競う大会ならいいが、『ミス日本』は…」「きれいで人間性も立派に見えるが違和感がある」「日本代表なら東洋人が持つ長所を見せる代表であってほしい」などの反応がある。

 ただし、日本国籍者の中から選抜される大会なので、こうした批判は理解できないという意見もあった。「日本国籍を持っているのだから人種は関係ない」「スポーツ選手でも(日本代表として)外国出身者を受け入れているのに、『美人コンテストだから別だ』という理由はないのではないか」などの声が上がっている。

パク・ソンミン記者

ホーム TOP