社説
共に民主・李在明代表とその周辺にはなぜこれほどまで偽証教唆が多いのか【1月17日付社説】
韓国の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表の側近、金湧(キム・ヨン)元民主研究院副院長の裁判で証人に偽証をさせたとして、二人の身柄が拘束された。拘束された二人は、先の韓国大統領選で李代表の選挙陣営の状況室長を務めた人物で、偽証を行った証人は、李代表が京畿道知事だったころ傘下機関長に任命した人物だ。この傘下機関長出身者が偽証を認めたことで、この証人に偽証を要求した二人が今回、身柄を拘束された。偽証の過程に関与したのはいずれも、李代表周辺の人物だ。李代表にも、偽証させる過程を知らなかったのかと問わないわけにはいかない。
偽証に関与した人々は、先の韓国大統領選挙で大庄洞一味から違法な選挙資金8億ウォン(現在のレートで約8800万円。以下同じ)を受け取った罪で起訴された金湧被告の無罪を主張しようとして、アリバイまででっち上げた。金湧被告が8億ウォンのうち1億ウォン(約1100万円)を受け取った日として韓国検察が特定した日に、傘下機関長出身者は「金湧氏は別の場所で自分と業務協議をしていた」と証言した。当時の日程が記載されたスマートフォンのスケジュール表の画面を撮った画像も、証拠だとして出した。だが全てうそと判明し、金湧被告は一審で懲役5年の宣告を受けて法廷拘束された。法廷で偽証は横行しているというが、アリバイ操作はあまりなく、操作された証拠まで提出したのだから深刻な犯罪だ。検察は「最悪の偽証事件」とコメントした。ただの誇張だと言えるか。
大統領候補予備選資金の授受疑惑が最初に持ち上がったとき、金湧被告は「創作小説」だと言い、李代表は「野党弾圧」だと言った。今では、資金伝達に関与した幾人もが容疑を認め、伝達の時期や金額を記したメモまで出てきたにもかかわらず、二人は容疑を否認した。そうしておいて裏では、周辺の人物がアリバイまで操作していた。こんなありさまだから、李代表と側近らの言っていることを信じるのが困難なのだ。
李代表自身も、偽証教唆の罪で起訴されている。2018年の京畿道知事選挙の際に「検事詐称」事件に関連して虚偽事実を公表した罪で起訴された後、その裁判の過程で、証人にうその証言を要求したというものだ。この証人も、既に偽証の容疑を認め、李代表が偽証を要求した内容を収めた録音記録も出ている。李代表と周辺人物には、なぜこれほどうそと偽証教唆が多いのか。