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韓国の23年映画観客数11%増 日本アニメも後押し
【ソウル聯合ニュース】韓国で2023年に映画館を訪れた人の数は延べ約1億2514万人で前年より10.9%(1233万人)増加した。ただ、新型コロナウイルス感染拡大前の数年間の平均(2億2098万人)と比べ56.6%の水準にとどまった。韓国映画振興委員会が15日までに公開した資料で分かった。
昨年の総興行収入は1兆2614億ウォン(約1390億円)で、前年比8.7%増えた。コロナ禍前の数年間の平均(1兆8282億ウォン)の69.0%程度だった。
映画振興委員会は観客動員数と興行収入が前年を上回った理由について、「犯罪都市 NO WAY OUT」や「ソウルの春」(原題)などの韓国映画が観客動員数1000万人を突破したほか、日本のアニメーションなどが大ヒットしたためと分析した。
ただ韓国映画は300万~500万人程度を動員した中ヒット作品が514万人を記録したリュ・スンワン監督の「密輸」(原題)だけで、全体として振るわず、昨年の観客動員数は前年比3.3%(204万人)減の6075万人だった。コロナ禍前の平均(1億1323万人)の53.7%水準だった。
興行収入も前年比5.2%減の5984億ウォンで、コロナ禍前の平均(9287億ウォン)の64.4%程度だった。
一方、外国映画の観客動員数は前年より28.7%(1437万人)増加した6438万人で、コロナ禍前の平均(1億775万人)の59.8%だった。
興行収入も前年比25.3%増の6630億ウォンを記録し、コロナ禍前の平均(8994億ウォン)の73.7%水準まで回復した。
映画振興委員会は「マイ・エレメント」「すずめの戸締まり」「THE FIRST SLAM DUNK」のアニメーション映画3作品が昨年の興行収入ランキングで3~5位に入ったとし、04年以降の同ランキングで5位以内にアニメ映画3作品が入ったのは初めてと説明した。
ただ、昨年12月に限定すれば韓国映画が好調で、観客動員数1370万人、興行収入1347億ウォンを記録した。いずれも12月として過去2番目に多いという。映画振興委員会はその背景について、これまでに約1278万人の観客を動員し、23年の興行収入ランキング1位だった「ソウルの春」の影響と説明した。11月22日封切りの「ソウルの春」の12月の興行収入は870億ウォン、観客動員数は890万人を記録した。
また李舜臣(イ・スンシン)将軍の最後の戦闘を描いた韓国映画「露梁:死の海」(原題、12月20日公開)も同月の興行収入が340億ウォン、観客動員数344万人を記録し、韓国映画の好調を後押しした。