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北朝鮮 2日連続で砲射撃=韓国軍は対応措置取らず
【ソウル聯合ニュース】韓国軍の合同参謀本部は6日、北朝鮮が同日午後4~5時ごろ、黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)に近い延坪島の北西で約60発の砲弾を発射したと発表した。砲弾はいずれもNLL北側の海上緩衝地域に落下したという。
海上緩衝区域は2018年の南北軍事合意に基づき、海上での偶発的な武力衝突などを防止するために黄海と朝鮮半島東側の東海のNLL一帯で設定された。この区域で砲弾射撃と海上機動訓練を行うと合意違反となる。
韓国軍は北朝鮮の砲撃に対抗した海上射撃は行わなった。合同参謀本部の高官は「北はきのうと異なり、側方と北側の内陸地域に向けて射撃した」と説明。北朝鮮側地域に向けて発射したため「きのうのように対応する必要まではなかった」と明らかにした。
北朝鮮は5日にもNLLに近い白○島(○=令に羽)と延坪島の北方で200発以上の射撃を実施した。韓国軍は同日、対抗措置として海上射撃訓練を行った。
合同参謀本部は「北の相次ぐ敵対行為禁止区域内での砲射撃は朝鮮半島の平和を脅かし、緊張を高める行為」として、直ちに中止するよう求めた。また、「軍事合意の破棄を主張したのに続き、敵対行為禁止区域内での継続的な砲射撃でわが国民を脅かすなら、わが軍も相応の軍事的な措置を取っていく」との方針を明らかにした。そのうえで、「北がわが領土と国民を対象に挑発する場合は二度と挑発する気にならないよう圧倒的な対応を行う」と述べた。