▲イラスト=UTOIMAGE

 北朝鮮は5日午前に延坪島とペンニョン島の北側沖合の海上に向け砲撃を行い「韓国軍の訓練に対する対抗措置」と発表した。北朝鮮は「韓国とはすでに民族・同族という概念は我々の認識から削除した」とした上で、韓国に対し「軍事行動は挑発とみなし『前例のない対抗措置』を取る」と警告した。

 朝鮮中央通信によると、北朝鮮軍総参謀部は同日5つの区域に向け47門の大砲から192発の砲弾を発射する海上実弾射撃訓練を行った。

 北朝鮮軍総参謀部は「海上実弾射撃の方向はペンニョン島と延坪島に間接的な影響さえも及ぼさない」とした上で「大韓民国軍部ヤクザどもは、わが軍が西海(黄海)の『海上緩衝区域』とかいうペンニョン島と延坪島北側海域に海岸砲射撃を行ったと主張している。この主張は世論を間違った方向に導くための完全なこじつけだ」と批判した。

 北朝鮮軍総参謀部はさらに「待避と対応の射撃遊びを行ったのは、やはりわが軍の訓練に情勢激化の責任を押しつけるための常套手法だ」「大規模な砲撃と機動訓練をやりたい大韓民国軍部ヤクザの軍事行動に対するわが軍による当然の対応行動措置だ」と主張した。

 また北朝鮮軍総参謀部は今後これ以上韓国とは「同じ民族でも同族でもない」と強調した。北朝鮮軍総参謀部は「情勢激化の責任などと口にするつまらぬ行動はもうやめ、(韓国)自ら禍を招くべきではない。敵がいわゆる対応などという口実の下で挑発になりかねない行動を敢行するのであれば、わが軍は『前例のないレベル』の強力な対抗措置を取るだろう」「民族、同族という概念はすでに我々の認識から削除された」と指摘した。

 北朝鮮は同日午前、西海で韓国側最北端となる西北島しょ地域の北方限界線(NLL)周辺海域に向け砲撃を行ったが、その際発射された砲弾は9・19南北軍事合意で海上射撃が禁じられている海上緩衝区域に落下した。韓国軍はこれを9・19合意に違反する北朝鮮の挑発行為とみなし、西北島しょに配備された海兵隊部隊による対抗射撃を実施することにした。

ミン・ヨンビン記者

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