▲北朝鮮軍が西北島しょ地域で海岸砲挑発を敢行した5日午後、仁川市甕津郡ペンニョン島で、韓国軍のK1E1戦車が海上射撃訓練を実施している様子。(国防部提供)/ニュース1

 北朝鮮が5日、西海のペンニョン島・延坪島の方向へ200発近い砲弾を撃った。韓国軍もこれに対応して、北朝鮮が撃った砲弾の2倍に当たるおよそ400発を北方限界線(NLL)の南側の海上に向けて発射した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が最近、党全員会議で「南朝鮮(韓国)の全領土平定のための大事変を準備せよ」と指示する中、4月の韓国での総選挙を前に北朝鮮の挑発が本格化したという分析が出ている。

 韓国軍の合同参謀本部(合参)は5日、「北朝鮮軍が午前9時から午前11時まで、ペンニョン島北方の長山串と延坪島北方の登山串一帯から200発以上の射撃を実施した」と伝えた。砲弾はNLL北方海域に落ちた。北朝鮮も「砲47門を動員して192発の砲弾で5つの区域に対する海上実弾射撃訓練を行なった」と発表した。延坪島など一部の西北島しょでは、住民避難令が下された。韓国国民・韓国軍に関連の被害はなかった。

 南北は2018年の9・19軍事合意を通して西海と東海に「緩衝水域」を設定し、砲撃を中断することで合意していた。韓国軍は砲撃訓練を中止したが、北朝鮮は合意を無視したまま、この日を含め16回も緩衝水域において砲撃訓練を実施した。この日、ペンニョン島などに配備された韓国軍が対応砲撃を行ったのは、2018年の9・19合意以来6年ぶりだ。

 合参は北朝鮮の砲撃について「韓半島の平和を脅かし、緊張をあおる挑発行為」だとした。逆に北朝鮮軍の総参謀部は、韓国軍の新年訓練への対応という次元のものだと主張し、「民族、同族という概念は既にわれわれの認識から削除された」と述べた。

盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者、ヤン・ジホ記者

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