▲凶器で襲撃され、釜山からソウル大学病院に搬送される李在明代表。2日撮影. /news 1

 2日に釜山市内で凶器を持った男に襲われた韓国最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、一度は釜山大学病院圏域外傷センターに搬送されながらもドクターヘリでソウル大学病院に搬送されたことに関連し、釜山大学病院側は「初めてのこと」と明らかにした。

 事件当日、釜山大学病院の救急外傷センターは、止血のための応急処置と血管の状態把握のためのCT撮影を実施した。その上で、頸静脈の損傷が疑われ、さらなる出血が懸念される状況だと診断した。手術を行うことを決め、保護者の同意が必要だとして意向を尋ねたが、李代表側の要請によって李代表の手術はソウル大学病院で行われることになった。

 応急処置が終わった李代表は、同日午後1時ごろにヘリコプターでソウル大学病院に搬送され、手術は午後3時45分ごろに始まった。同日午前10時27分に襲撃されたため、手術は5時間18分後に始まったことになる。

 釜山大学病院側は、患者が別の病院で手術を受けるために転院を要請したことは極めて異例のことだと説明した。

 釜山大学病院の関係者は4日、チョソン・ドットコムの取材に対し「釜山大学病院圏域外傷センターは最終医療機関」だとして「ここからヘリで別の病院に移動したケースは初めて」と話した。手術を執刀する医師が別の手術に入っているケースや、セミナーなど別のスケジュールで手が空かないなどの状況でない限り、病院側から別の病院に転院を要請することはないという。この関係者は「手術できる執刀医が一人しかいないわけでもないのに、極めてまれなこと」と話した。

 釜山大学病院圏域外傷センターは、保健福祉部(省に相当)が発表する「圏域外傷センター評価」で4年連続で最高等級の「A」ランクになっており、外傷治療において指折りの病院と評価されている。

 医療界では「地域医療を救おうと言っていた李代表が、地域医療を信じられずにソウルに行ってしまった」との批判が出ている。特に、民主党が公共医大法と地域医師制法の通過を主導していたため、ソウル大学病院に転院したことは理解できないという反応だ。

 議政府ペク病院家庭医学科のヤン・ソングァン科長は自身のフェイスブックに「地方の医療を救うべきだと騒いでいた政治家でさえも、最高の圏域外傷センターである釜山大学病院を離れてソウル大学病院に、それもヘリコプターで向かった」とつづった。

イ・ガヨン記者

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