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最大野党代表は集中治療室 家族以外は面会謝絶=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国南部・釜山で2日に首を切り付けられてソウル大学病院に搬送された革新系最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は3日も同病院の集中治療室で治療を受けている。同党の朴省俊(パク・ソンジュン)報道官はこの日、党最高委員会議の後、「李代表は集中治療室に入っており、家族以外は面会できない」と記者団に説明した。党執行部も見舞えないという。朴氏は手術について「病院側の話ではうまくいった」とラジオ番組で伝えた。
李氏は2日に首の左側を刃物で切りつけられ、内頸(けい)静脈に損傷を負った。釜山大学病院で応急処置を受けた後、ソウル大学病院に移送され、約2時間にわたって手術を受けた。
3日の最高委員会議で鄭清来(チョン・チョンレ)最高委員は「状況は非常に厳しく、面会すら難しい。当分は面会謝絶だ」と伝えた。党執行部としてできるだけ早期に面会したい考えを示しながら、党務を一分の隙もなく執行すると述べた。
李氏は首に約1.5センチの裂傷を負ったと発表されたが、党は「裂傷でなく『刺傷』」とした。朴報道官は「深く刺されてできた傷なので頸静脈の縫合手術をした。よって刺傷と表現するのが正しい」とし、報道でも訂正するよう求めた。
李氏を襲った60代の男は、保守系与党「国民の力」に党籍を置いていたが昨年共に民主党に入党したという話がある。これに関し朴氏は「まずはテロの動機など全容が警察の捜査で明らかにされなければならない」とし、党籍については「警察の公式要請があれば積極的に協力する」と述べた。
同党の姜仙祐(カン・ソヌ)報道官はラジオ番組で「今のところ、(党籍の)確認に関し(警察から)公式要請はないと認識している」と答えた。
一方、党はインターネットコミュニティーで李氏に対するテロや殺人予告の投稿があるとして、「突き止めて厳重な法的措置を取る」との姿勢を示した。ユーチューバーによる偽ニュースにも法的措置を取るとした。
党はこの日、非常議員総会で李氏襲撃への対策を話し合った後、「政治家を標的にしたテロを強く糾弾する」とした声明を採択した。また「捜査の過程で政治的な考慮や縮小、歪曲(わいきょく)の試みがあるなら座視しない」と強調した。