▲イラスト=UTOIMAGE

 【NEWSIS】メキシコのメディアが、最近韓国で流行している性格タイプ診断「MBTI」を紹介し、韓国人がMBTIを盲信する傾向があると分析した。

 メキシコの日刊紙「エクセルシオール」は24日(現地時間)、オンラインニュースで、韓国で流行しているMBTIを紹介。同紙は、MBTIが現代の占星術のような役割を果たしており、若者たちの間で人気を集め、時には企業の採用にまで影響を及ぼすなど過度に盲信されていると報じた。

 同紙はMBTIについて、「外向型・内向型、感覚型・直感型、思考型・感情型、判断型・認知型などさまざまな指標によって性格を分類し、アルファベット4文字の組み合わせで表すもの」だと説明。さらに、メキシコでも楽しまれている星座占いと似た役割で人気を集めていると続けた。

 MBTIは1940年代、心理学者カール・グスタフ・ユングの理論を基に初めて考案された。その後、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の時期に全世界的な関心を集めた。特に韓国と中国では今でも人気が高い。実際に現在、韓国国内のインスタグラムでMBTIをテーマにしたアカウントは数十個に達し、毎日たくさんのMBTIコンテンツが生成されている。

 かつては4種類の血液型など少ない類型で性格を分類していたが、それとは異なりMBTIは16種類ものタイプに分けられる。こうした点が、他人と違う「個性」を重視する新たな世代に好まれる部分だという分析もある。

 エクセルシオールは、韓国ではMBTIが友人関係や男女の交際において重要な要素となったと伝えた。さらに、前回の大統領選挙では尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を含む候補者たちのMBTIが話題を集めるなど、政治にまで影響を及ぼしていると言及した。

 同紙によると、MBTIを活用する努力は全世界でコンスタントに続けられてきた。2000年代には米国などでもMBTIを業務環境に適用しようという動きがあった。従業員の性格を考慮することで、生産性、従業員同士の協業、業務分掌の効率を高められるからだ。同メディアは、韓国でも採用時にMBTIを参考にするなどの動きがあると報じた。

 しかし同紙は、「毎年200万人以上がMBTIテストを受けているが、盲信するような指標ではない」と指摘。すでにMBTIに関する多くの研究が進められてはいるが、専門家らはMBTIを「疑似科学の一環」と考えているというわけだ。

 また、韓国の場合、入社希望者に対してMBTI公開を強要するとか、特定の職務に特定の性格タイプの採用を求めるといった極端な「MBTI盲信」が起きていると批判した。この内容についての具体的なケースは示されなかった。

 一方、韓国国内の就職市場でMBTIが活用されているとの報道は何度も出ている。LS電線、OURHOMEなど多数の企業が数年前から自己紹介書にMBTIに関連する項目を設けている。書類に記入欄がなくても面接官が任意でMBTIを尋ね、職務への適性を判断するなどのケースも頻繁にある。

 例えば金融業界は「几帳面で冷徹な性格」とされるISTJタイプ、マーケティング業界では外向的な「E」タイプが好まれるという。

チェ・ユンヨン記者

ホーム TOP