▲13日、第22回国会議員選挙に備えてソウル市選挙管理委員会(ソウル市鍾路区)で行われた模擬開票実習に臨む市選管委職員の様子。/写真=NEWSIS

 韓国の来年の総選挙で、開票過程において人が投票用紙を手作業で1枚1枚確認する手続きが導入される。事前・郵便投票箱の保管場所に設置された監視カメラを通してリアルタイムで撮影している映像も、各市・道選管委庁舎に設置された大型モニターで24時間公開される。事前投票用紙に印刷された一連番号の形式はQRコードからバーコードに変更される。

 韓国中央選挙管理委員会は27日、こうした内容を骨子とする投開票改善案を発表した。選管委は「不正選挙疑惑の大部分は事実ではないことが明らかになったが、選挙のたびに繰り返され、選挙不服を助長し、国民統合を阻害した」とし、「疑惑が持ち上がるのを事前に遮断するため、選挙プロセス全般にわたって透明性と国民統合を高め得る案を検討した」と説明した。

 改善案で最も注目される内容は、手作業の開票の導入だ。現行の開票プロセスでは、投票箱から抜き取った投票用紙を、まず「投票用紙分類機」(電子開票機)で分ける。特定の記号の候補者・政党の記入がある票ごとに分けて集めるのだ。次いで、この投票用紙の束をそれぞれ「審査計数機」にかけて再確認する。審査計数機は、投票用紙を毎分150枚のスピードで1枚ずつ落としていき、枚数を数えたら、開票事務員が落ちている投票用紙を目で見て、本物の投票用紙かどうか、きちんと分類されたかどうかを確認する。この手順を巡っては、投票用紙分類機による開票操作疑惑が浮上し、審査計数機の分類速度が速くて正確な参観が難しいという指摘などが行われ続けていた。

 これを受けて改善案では、投票用紙分類機で分類された投票用紙を開票事務員が手で1枚ずつ拾って確認する過程を追加した。その後、従来の手順と同じく審査計数機にかけて投票用紙を目で確認する。これを通して不正選挙疑惑の提起を事前に遮断したいというわけだ。ただし、電子装置を開票プロセスで一切使ってはならないという一部の主張については「人手の問題などを考慮すると、現実性がない」とした。

 手作業の開票に伴い、選挙事務員の充員が必要で、選挙結果の発表も遅くなるものとみられる。選管委の関係者は「公務員だけでなく公共機関の従事者、一般選挙事務員など、選挙支援をする人員を大幅に拡充する方針」とし、また「手作業の開票の導入で最終開票までの所要時間が従来より遅くなることは避けられないが、内部でのシミュレーションによると、最終選挙結果が選挙翌日の午後までずれ込むことはないだろう」と語った。

盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者

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