▲イラスト=UTOIMAGE

 故郷愛寄付制(韓国版ふるさと納税)を通じて仁川市弥鄒忽区に寄付した市民が、返礼品として豚バラ肉を受け取ったところ、脂身ばかりだったとして物議を醸している。業者側は「肉の選別・分類の過程でミスがあった」と釈明した。

 インターネットのコミュニティーサイトには26日「故郷愛寄付制、仁川市弥鄒忽区には寄付しない方がいい」と題する書き込みが投稿された。投稿者のAさんは「仁川市弥鄒忽区に寄付し、付与されたポイントで返礼品を受け取った。ところが添付写真のような肉だった」と1枚の写真を添付した。

 Aさんが投稿した写真には豚バラ肉が写っているが、半分ぐらいが白い脂身だった。これは、仁川市弥鄒忽区に寄付すると3万ポイントで購入できる「韓豚贈答品セット1キロ(1等級豚バラ肉+豚肩ロース)」で、業者から直接送られてくることが分かった。Aさんは「豚バラ肉500グラム、肩ロース500グラムが届いたが、肩ロースは赤身の塊だったので食べられたけど、豚バラ肉はこんな感じだったので3分の2ぐらい取り除いて捨てた」と説明した。

 Aさんがさらに気分を悪くした理由は、脂身ばかりの肉を下に隠すように並べていた点だった。Aさんは「まともに見える肉が上に並んでいたので、包装を外したときいっそう気分が悪かった」「故郷愛寄付制で返礼品をもらう方々は、肉のような生鮮品ではなく工業製品にするのが一番いいと思う」とつづった。

 故郷愛寄付制は、個人が自分の住所地ではなく故郷や別の地方自治体に年間500万ウォン(約55万円)以内で寄付すると、税金が控除される上、寄付金額の30%以内の返礼品がもらえる制度で、今年1月1日に施行された。例えば10万ウォンを寄付すると、3万ポイントがもらえる。

 コメント欄には「いい趣旨の制度なのに、こんなふうに変質したら誰も寄付しなくなる」「食べ物でふざけたことをしちゃダメでしょ」「特産品よりも地域通貨や商品券をもらったほうがマシ」などの反応が寄せられた。

 するとAさんは「返礼品を販売した店の過ちというよりは、あんなふうにパックした職員が恥知らずだってことだ」「公務員たちには何の過ちもない。肉を切った人の過ちだ」「残りのまともな部分はおいしくいただいた。私の書き込みを見て被害者が減ればそれで満足だ」とつづった。

 弥鄒忽区は業者との協約に基づき、商品に瑕疵(かし)や不良が見つかった場合には交換・返品を受け付けている。業者側は弥鄒忽区を通じ「年末でとりわけ忙しいため、選別や分類の作業にミスがあったようだ。午前中に(従業員の)教育も済ませた」とコメントした。

 弥鄒忽区の関係者はチョソン・ドットコムの電話取材に対し「寄付制の施行当初から一緒にやってきた業者だが、これまではこの商品に関する苦情はなかった」として「業者側も、受け取った市民と連絡を取ろうとしている。あるいは業者に直接連絡してくださればすぐに対応する予定」と話した。

イ・ヘジン記者

ホーム TOP