▲国民の力元代表の李俊錫(イ・ジュンソク)氏

 韓国与党・国民の力の李俊錫(イ・ジュンソク)元代表がインターネット生配信で同党の安哲秀議員を非難し、ののしった。李元代表は20日、JTBCのユーチューブ・チャンネル「ジャンルだけ汝矣島」の生配信に出演した。この時、「『本当に政治をやってはいけない人』を選んでほしい」という質問で、実名抜きで「1番・SNS(交流サイト)で党の代表職を辞めて行方をくらました人」「2番・土地開発疑惑で捜査を受けている人」「3番・事務所で他人からブランド品のバッグを受け取った人」「4番・飲食店で悪口を言っていたら、『静かにしろ』としかられた人」という選択肢を与えられると、李元代表は4番を選んだ。4番の人物は安議員を指す。李元代表と安議員の間では先月、ソウル・汝矣島の飲食店で仕切り一つ挟んでそれぞれ食事をしていた時、李元代表のことを批判する安議員の声が聞こえてきたため、李元代表が「静かにしろ」と大声を上げたという出来事があり、緊張関係が続いている。

 李元代表は自らこの出来事に言及し、安議員について「道徳観がない。大勢の人々が食事をする場所で、仕切りがきちんとできていないのを知りながら騒々しく話し、隣の部屋で会話ができないようにする人だ。(安議員の)声はものすごく響く。金武星(キム・ムソン)代表(国民の力の前身・セヌリ党の代表を務めた人物)だったら『俊錫のやつが…』と言うだろうが、(安議員は)『李俊錫が…』と言うから食事が喉を通るわけがない。この××が」と言った。出演者たちは「(お笑いタレントの)チェ・ヤンラクかい?」と言って一緒に笑ったが、李元代表は「この××」発言の直後、しばらく顔がこわばって周囲の様子をうかがっていた。

 2人は2016年、ソウル蘆原丙選挙区の国会議員選挙で対決して以来の犬猿の仲だ。今年10月のソウル市江西区長補欠選挙の時は李元代表が「安議員が遊説中に相手候補者の悪口を言った」と主張、安議員は「フェイクニュースだ」と言って「李俊錫除名運動」を展開した。一方の安議員は今月初めのラジオ番組で、新党結成を推進する李元代表について、「新党の主題歌としてチョー・ヨンピルの『キリマンジャロのヒョウ』をお勧めする」と言った。これは、この曲の歌詞にある「エサを求めてうろつくハイエナ」を李元代表の状況に例えた皮肉だ。

 李元代表は20日、自身の発言が物議を醸すや、フェイスブックに「安議員に申し訳ない。 私の不覚だった。今後はいっそう慎重に放送に臨む」と謝罪した。

ヤン・ジヘ記者

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