【ソウル聯合ニュース】日本のカジュアル衣料品店「ユニクロ」を韓国で運営するエフアールエルコリアが2年連続で純利益を大きく上回る配当を実施したことが11日、分かった。ユニクロは2019年、日本の対韓輸出規制措置を受けて韓国で広まった日本製品不買運動のターゲットとなり、エフアールエルコリアの業績は大幅に悪化。徐々に回復しているとはいえ、不買運動前の水準にはまだ戻っていない中での高配当に注目が集まる。

 金融監督院によると、エフアールエルコリアの22会計年度(22年9月~23年8月)の配当総額は1800億ウォン(約199億円)で、純利益(1272億ウォン)に占める割合を指す配当性向は141.5%だった。エフアールエルコリアの株式は、ユニクロを展開する日本のファーストリテイリングが51%、韓国のロッテショッピングが49%を保有しており、それぞれ918億ウォンと882億ウォンの配当金を受け取った。

 ロッテショッピングの筆頭株主はロッテ持ち株会社で、同社の10.23%の株式をロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長が保有する。

 エフアールエルコリアの22会計年度の売上高は9219億ウォン、営業利益は1413億ウォン、純利益は1272億ウォンだった。

 18年度に1兆3781億ウォンだった売上高は、不買運動の打撃で19年度(6928億ウォン)は半分以下に落ち込んだ。21年度(7043億ウォン)から回復し始めたが、22年度もまだ18年度を大きく下回っている。営業利益も18年度の1994億ウォンから19年度は赤字(884億ウォン)に転落し、翌年度にプラス転換してからは黒字額を増やしている。

 19年度は無配当、20年度の配当金は100億ウォンだった。21年度は純利益(891億ウォン)を509億ウォン上回る1400億ウォン(配当性向157.1%)、22年度も純利益より528億ウォン多い1800億ウォンと、連続で増配した。

 エフアールエルコリアの配当性向は高配当で知られる外資系企業と比較しても高い。シャネルコリアの昨年の配当性向は94.7%(配当金2950億ウォン)、クリスチャン・ディオール・クチュール・コリアは101.6%(2466億ウォン)、ルイ・ヴィトン・コリアは59.3%(2252億ウォン)、エルメスコリアは76.1%(1170億ウォン)だった。

 エフアールエルコリアの関係者は配当に関し「取締役会の決定事項」とだけ答えた。

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