【ソウル聯合ニュース】韓国軍初の軍事偵察衛星「偵察衛星1号機」が2日午前3時19分(日本時間)、米カリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から米スペースXのロケット「ファルコン9」で打ち上げられた。

 韓国国防部とスペースXによると、偵察衛星1号機は打ち上げから14分後に軌道に正常に進入し、午前4時37分ごろに地上局と初交信した。4~6カ月ほどの運用試験評価を経て、来年上半期中に正式に任務を開始する見通しだ。

 国防部と防衛事業庁は報道資料で「偵察衛星1号機の打ち上げが成功し、軍は独自の情報監視偵察能力を確保した」とし、「偵察衛星は韓国型3軸体系の基盤となる中核戦略で、キルチェーンの能力強化の礎になるだろう」と説明した。3軸体系は北朝鮮のミサイル発射の兆候を探知して先制攻撃するキルチェーン、発射されたミサイルを迎撃する韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)、北朝鮮から攻撃された場合に指導部などに報復攻撃を行う大量反撃報復(KMPR)からなる。

 偵察衛星1号機は高度400~600キロで地球を周回する低軌道衛星。電気光学(EO)センサー・赤外線(IR)センサーを搭載し、1日に数回、特定地点を監視・偵察できる。

 撮影する映像の解像度は0.3メートル級とされる。地上にある大きさ30センチの物体を見分けられるレベルで、3メートル級とされる北朝鮮の偵察衛星よりはるかに性能が高いという。国防部の関係者は「解像度やEO・IRセンサーの同時運用を考慮すると、韓国の偵察衛星の性能は世界で上位5位以内と判断している」と伝えた。

 国防部は2025年までにさらに4基の偵察衛星を順次打ち上げ、計5基を確保する計画だ。5基を運用すれば、北朝鮮の特定地点を2時間ごとに監視・偵察できるという。

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