▲イラスト=UTOIMAGE

 マレーシアで、子象にぶつかった乗用車が大人の象たちから「仕返し」の攻撃を受けるという事故があった。ザ・ストレーツ・タイムズなどの外信各社が28日(現地時間)に報道した。

 報道によると、事故は26日午後、マレーシア・ペラ州の高速道路で起きたとのことだ。当時、車には運転していた男性Aさん(48)夫婦と息子の一家3人が乗っていた。霧雨が降り、前方の視界が良くなかったという。

 Aさんはカーブしている道に沿ってハンドルを操作した瞬間、鈍い音とともに強い衝撃を感じた。道路上にいた子象に気付かず、ぶつかったのだ。さらに危険なことに、子象が路上で倒れ込むや、近くでこれを見ていた別の象5頭が一斉にAさんの車に向かって走り始めたのだ。

 近づいてきた象の群れは、Aさんの車のあちこちを踏みつけた。公開された車の写真を見ると、フロントバンパーや両サイドのドアが完全につぶれ、窓もすべて割れている。攻撃を続けていた象たちは、倒れていた子象が再び立ち上がると、一緒に現場を離れたとのことだ。

 現地の警察は「幸いなことに車の一家にけがはなかった。高速道路では象が群れをなしていることが多いため、この地域を通る時は特に注意しなければならない」と話している。環境保護団体も「マレーシアは高速道路の開発が急激に進められ、野生の象が暮らす森が失われつつある。このため、食べ物を求めて頻繁に道路上に出てくるようになってきた」と説明した。

ムン・ジヨン記者

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