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台湾で中国に降伏を誓う「心理戦」動画を撮影、現役軍人ら10人起訴
【NEWSIS】台湾で、中国に降伏すると誓う「心理戦」の動画を撮影した前・現職の将兵10人が国家保安法違反の容疑で訴追された。台湾の中央通訊社が28日、報じた。
同メディアによると、台湾の高等検察が27日、中国のためにスパイ活動を行った疑いが持たれている前・現職の将校と兵士計10人を一斉に起訴したという。
台湾陸軍の化学軍学校を退役した元少将と、退役軍人2人は、軍の人脈を利用して現役軍人らに接近し、現役軍人から得た軍事機密を中国に流していた疑いが持たれている。
この3人は、現役軍人2人に接近し、金銭的な見返りを提供した上で「中国軍に降伏する」と宣言する内容の「心理戦」動画を撮影したという。
この動画には台湾の軍人2人が中国共産党に忠誠を誓うなどの内容が収められていた。
検察は「現役の軍人らが中国共産党に忠誠を誓うのは、罪状が極めて悪質で、国軍(台湾軍)の義務への深刻な違反だ」として「裁判所には重刑を宣告するよう求める」と述べた。
台湾国防部は28日午前、声明で「今回の件を反面教師として、中国の諜報(ちょうほう)戦に対する警戒を強化する」との立場を明らかにした。
台湾国防部は「中国共産党は台湾に対する諜報戦にあらゆる手段と機会を利用している」「(台湾)国軍は安全保障教育を強化し、安全保障に対する警戒心を高めていく」と強調した。
ムン・イェソン記者