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韓国政府 非武装地帯の監視所復元へ=北朝鮮への対抗措置
【ソウル聯合ニュース】韓国の金泰孝(キム・テヒョ)国家安保室第1次長は27日に出演したニュース番組で、北朝鮮が2018年の南北軍事合意を受けて撤去した南北軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)の監視所(GP)の復元に着手したことを受け、韓国もGPを復元する計画だと明らかにした。
金氏は、北朝鮮が武装して近距離から韓国に向かって威嚇しているのに対してじっとしているわけにはいかないと強調した。まずはGP復元の措置から取るということかとの質問に「はい」と答えた。「北が最前線のGP復元と武装に取り掛かった。少し様子を見守るが、われわれも相応の措置を取るのは当然だ」と強調した。
韓国は今月22日、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げを受け、南北軍事合意の効力を一部停止し、軍事境界線付近での偵察・監視活動を再開した。北朝鮮は23日、合意によって中止していた軍事的措置を復活させるとして、同合意の事実上の破棄を宣言した。
金氏は、韓国が同合意全体の効力停止を宣言する可能性については「北が意図的に(合意)全体を破棄した状況の中でわれわれが効力を停止する必要はない」と説明した。
合意の効力の一部停止が朝鮮半島の危機をあおっているとの主張が出ていることについては「今そのように仕向けることが北の意図だ」と反論した。北は韓国を揺さぶったり、安全保障が脅かされていると感じさせたりすることで次の行動をちゅうちょさせ分裂させようとしているのではないかとの見方を示した。
韓国軍当局によると、北朝鮮は24日からGPの復元に取り掛かった。北朝鮮軍はGPに兵力を投入し、詰所に無反動銃などの重火器も配備した。