社会総合
スーパーでは放射能検査、政界は非難合戦…福島原発汚染水で分裂する世界唯一の国・韓国
東京電力が24日に福島汚染水の海洋放出を開始すると、韓国政界は二つに分かれて争い、韓国国民も政界の「怪談」を警戒しつつ水産物の安全性に不安を抱いている。韓国は汚染水問題で内部分裂して争い合う唯一の国になったのだ。
野党・共に民主党は同日、非常議員総会を開き、ソウル市竜山区の韓国大統領室前で抗議の記者会見を行った。同党の李在明(イ・ジェミョン)代表は「日本は第二次世界大戦の時は銃とナイフで太平洋を踏みにじったとすれば、今は放射能で全人類を脅かしている」「尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は誰よりも真っ先に(日本に)免罪符を与えた」と批判した。一部の強硬派は「大統領弾劾」も主張している。同日昼12時50分ごろには大学生団体「進歩大学生ネット」のメンバー16人がソウル市鍾路区の日本大使館内に進入を試みたが警察に逮捕された。
与党・国民の力の尹在玉(ユン・ジェオク)院内代表は共に民主党に対し、「今、国際社会で反発しているのは中国とロシアだけなのに、共に民主党はなぜいつも北朝鮮・中国・ロシアと同じ道を歩もうとするのか」「党内派閥の確執や党代表の司法リスクで内部掌握力が揺らぐや、(共に民主党が)やっとのことで選択した脱出口が『とにかく反日扇動』だ」と言った。李在明・共に民主党代表夫人の「京畿道法人カード流用疑惑」で情報提供した人物が先日、「李代表が使う日本製シャンプーを買いに(ソウル市江南区)清潭洞まで行った」と語ったことについて、国民の力のチャン・イェチャン最高委員は「口では反日を扇動しておきながら、髪の毛は親日なのか」と批判した。
24日、ソウル市銅雀区の鷺梁津水産市場入口には「根拠のない虚偽誇張で国民の不安を引き起こすな」「政府は水産関係者保護対策を立てよ」などと書かれた横断幕があちこちに掲げられていた。ガンギエイや干しダラなどを販売するパクさん(68)は「不安に思うのは当然ではないか。秋夕(チュソク=中秋節、今年は9月29日)が近いので心配だ」「政治家たちが来て、刺身を食べて、韓国の水産物が安全だということをPRしてほしい」と語った。刺身店に来たキムさん(50)は「不安をあおることの方が問題だ」「日本産はともかく、韓国産海産物は今後も消費を続けるつもりだ」と言った。
大型スーパー3社と主要デパートは韓国産水産物が安全であることを消費者にPRするため、イシモチ・ヒラメ・イワシ・ウナギ・アサリをはじめとする鮮魚や水産物60種余りについて、QRコードで情報を確認できるよう「水産物履歴制」を導入した。QRコードをスマートフォンで読み取れば、生産地・加工場所・出荷日・加工日といった関連情報がすべて確認できる。
宋恵真(ソン・ヘジン)記者、金慶和(キム・ギョンファ)記者、ソ・ボボム記者