米国のメディアをはじめとする外信各社では、「国内での政治的損失を受け入れ、韓日関係改善を成し遂げた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の果敢な選択があったからこそ、今回の韓米日首脳会談が実現した」と高く評価する声が相次いでいる。

 米紙ニューヨーク・タイムズは17日、「尹大統領は日本による植民地支配・強制徴用に関する問題を解消するために措置を取った」「これで韓日シャトル外交が復活し、韓国の半導体産業に対する日本の制裁緩和が実現した」と報じた。同紙は18日にも「3カ国合意は1-2年前までは不可能だっただろう」と評した。

 ダニエル・ラッセル元国務次官補(東アジア・太平洋担当)は17日、同紙に寄稿した「一度の首脳会談、3同盟国そして重要な対中メッセージ」というコラムで、「尹大統領は韓日関係改善という政治的に果敢な選択を受け入れた」「日本首相も前向きに応じた」と書いた。

 米紙ワシントン・ポストは18日、「就任後、尹大統領は歴史問題を乗り越えて日本との和解を模索した」「特に、強制徴用解決策を今春発表したが、このような措置が今回の韓米日首脳会談で発表される合意と約束につながる基盤を固めた」と伝えた。同紙は17日には「歴史問題に関する批判を乗り越えた勇気ある韓国の大統領と実用的な日本の首相は大きな賛辞を受けるべきだ」「これを可能にした突破口は尹大統領が強制徴用問題の解決策を提示するという勇気ある決断を下したことだ」と述べた。

 ブルームバーグ通信は17日のコラムで「尹大統領の功績は大きい」「尹大統領は政治的に果敢な決断を下し、日本に新たな謝罪を要求せずに韓日関係を回復した」と伝えた。ウォール・ストリート・ジャーナルも17日、「韓国と日本の両首脳の韓日関係改善努力は、国内ではかなりの逆風に直面しているが、この1年間に数回会って両国の協力による力を認識するようになった」と報じた。

 AFP通信は18日、「韓国と日本の数十年間の不和により、韓米日首脳会談は最近まで想像することすら難しかった」「だが、尹大統領は国内で政治的な危険にさらされても日本による強制徴用問題の解消を通じて新たな章に入った。尹大統領は米国の同盟国として急速に近づいた」と評した。

 米ABC放送は17日、「尹大統領の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日、8月15日)式典のあいさつが目を引いた」「これまでの韓国の大統領は光復節に日本の植民地支配を非難し、謝罪を要求してきたが、尹大統領は日本を『普遍的価値を共有するパートナー』と呼び、『両国の安保は深く関わっており、共に歩まなければならない』と言った」と伝えた。

 その一方で、来年の米大統領選挙をはじめ、3カ国の政権交代後も韓米日首脳会談が維持できるかどうかについては、懐疑的な見方もある。米時事誌フォーリン・ポリシーは「文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は日本との関係改善に関心がほとんどなかった」「尹大統領と日本の岸田首相の後任者が3カ国による首脳会談を継続できるかどうかは不確実だ」と報じた。英BBC放送も「このようなムードもゲームの『ジェンガ』のように崩れる恐れがある」「東アジア関係は堅固に見えるが、一度のミスで全体が崩れることもあり得る」と評した。

朴国熙(パク・ククヒ)記者

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