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「念を送ったのに違う人の所に行ったのかな」「息子も連れて行け」 尹大統領の父親の死去をあざける共に民主熱烈支持者たち
韓国野党・共に民主党の熱狂的な支持者たちは尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の父親・尹起重(ユン・ギジュン)延世大学名誉教授(92)の死去にも毒舌を浴びせた。この中には主要日刊紙のコラムニストもいた。
尹起重氏が死去した15日、京郷新聞のコラムニストで評論家のウィ・グンウ氏は自身のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「X(旧:ツイッター)」で関連記事をシェアし、「あ、念を送ったのに違う人の所に行ったのかな」と書いた。これは、尹大統領に死んでほしいと思っていたのに、尹起重氏が死去したという意味だと解釈されている。
一部のネットユーザーはこの投稿に対して、「人であることを放棄した言葉だ」「恥を知りなさい」「人間としてなっていない」などのコメントを寄せて抗議したが、同氏は16日午前10時30分現在までこの投稿を削除していない。
ウィ・グンウ氏は京郷新聞にコラムを寄稿しており、かつてMBCテレビの批評オンブズマン番組にレギュラー出演していたこともある。
共に民主党・李在明(イ・ジェミョン)代表の熱狂的支持者によるネット掲示板「在明の村」にも尹起重氏の死去をあざける書き込みが多数寄せられた。
李在明代表の支持者たちは尹起重氏が光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の15日に死去したことから、「うれしい光復節」「祝杯を挙げよう」「親日派が光復節に死んだ」などと書き込んだ。
他にも「なぜ一人でお亡くなりになったんですか?」「息子も連れて行かなければ」「国を滅ぼす息子を生産した者」「早いうちに息子夫婦を連れて行け」「あんな人間に逝去などという言葉はもったいない」など、非道徳的な暴言を浴びせた。
また、「clien(クリアン)」など親野党系のインターネット・コミュニティー・サイトにも尹起重氏の死去をあざける書き込みが殺到した。
尹起重氏が92歳で死去したことについて「本当に長生きした。親日に加担した者たちは本当に長生きする。他人の血を吸っているからだろう」という投稿もあった。
その他にも「光復節にとても良い知らせだ」「尹の父親の死は非常に遺憾だ。我々が望んだのは息子さんの死」「殉葬(主と共に従者も葬ること)しなければならない」「息子が刑務所に行くのをちゃんと見るべきだったのに、残念」「それでもおかげで(尹大統領が)数日間は仕事をしないだろうから、それは幸い」などの書き込みがあった。
一部のネットユーザーたちが「憎くても人の命でそのような冗談を言うのはちょっと…」と自制を促したものの、無駄だった。
尹起重氏は最近体調が悪化し、ソウル市鍾路区のソウル大学病院に入院し、治療を受けていた。尹大統領は15日午前、梨花女子大学で行われた光復節記念式典を終えた後、病院を訪れて父親の臨終に立ち会った。
祭壇は故人が在職していた延世大学の新村セブランス病院に設けられた。葬儀は三日間にわたり家族葬で行われる。尹大統領は17日の出棺後、韓日米首脳会議に出席するため米国へ向かう。
現職大統領が在任中に父母を亡くしたのは、2019年の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が母親を亡くして以来、2回目だ。
キム・ミョンイル記者