(アンカー)

 地方のある動物園で、動物虐待疑惑が浮上しています。ライオン、サル、ヒツジなど、どの動物もやせ細っている様子で、飼育施設は不衛生でした。動物園側は経営難を理由に閉園を検討中だと釈明しています。

 イ・ソンジン記者がお伝えします。

 (記者リポート)

 ライオンは肋骨(ろっこつ)が丸見えで、サルもおなかがへこんでやせ細っています。

 飼育場の床はあちこちに排せつ物がそのまま放置されています。

 (ペ・ミョンジュンさん /入場客)

 「スペースそのものが狭すぎるし、においもするし…」

 ハリネズミ科の動物であるヤマアラシは床をひっかくなど異常な行動を繰り返しています。

 (クォン・セファさん /釜山動物虐待防止協会局長)

 「常同行動というのは、人間に例えると、極度のストレスのせいで精神障害的な行動を見せるものです」

 世話をしてもらっていないヒツジは、まるでぞうきんをかぶっているかのように汚い毛が長く伸びていました。

 太陽の光が全く当たらないこの建物にはライオンやアザラシなど国際的な絶滅危惧(きぐ)種をはじめとする動物たちが約40匹暮らしています。

 この動物園は2013年に初めてオープンしましたが、この2年間で衛生・環境関連の苦情が17件ありました。

 動物虐待疑惑が巻き起こるや、動物園の代表は「私費で賄っているほどの経営難に陥っている」と釈明しました。

 (動物園代表)

 「すべてがお金がかかるものなので、私たちも収入源がないといけないのだが…」

 動物愛護団体は、この動物園の代表を動物虐待で警察に告発する方針です。

 動物園側は今月中に閉園するかどうかを決めるとのことです。

 TV朝鮮のイ・ソンジンがお伝えしました。

(2023年6月12日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)

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