▲写真=UTOIMAGE

 対北朝鮮支援団体である民族和解協力汎国民協議会(民和協)が「北朝鮮に生活必需品を送る」として地方自治体から受け取った5億ウォン(約5360万円)の補助金を流用した疑いで、捜査対象となっていることが5日までに判明した。

 捜査関係者によると、民和協は2019年から20年にかけ、全羅南道から支援を受けた5億ウォンを流用した疑い。与党と捜査当局によれば、民和協は当時、A社と北朝鮮住民に塩を送る契約を結んだ。契約には全羅南道から受け取った補助金が使われたという。塩購入費用4億5000万ウォン以外に輸送費、保管費が5000万ウォンかかったとされる。

 A社は代金を受け取った後、領収書を民和協に発行。塩を倉庫に運んで保管する写真もファイルの形で提出したという。しかし、捜査当局は業者が実際には塩を購入していないとみている。捜査関係者によると、民和協も同社が実際に塩を購入したかどうかは確認していないと説明しているという。A社は1990年代末から南北民間交流窓口の役割を果たし、多数の旧民主党関係者と関係があるという。

 捜査当局は民和協とその元代表である無所属の金弘傑(キム・ホンゴル)国会議員、下請け会社関係者らの口座などを調べているという。これに関連し、与党関係者は「支援金が目的通りに使われなかった疑惑がある」と話した。

 民和協が物議を醸したのは今回が初めてではない。2019年には当時代表だった金議員が事務処長を年に3回交代させ、「民和協を私有化した」と指摘された。

 金大中(キム・デジュン)元大統領の三男で末っ子の金議員は17年11月から20年8月まで民和協代表を務め、前回総選挙民主党の衛星政党である共に市民党から比例代表で当選した。その後、民主党に所属したが、20年9月に不動産などの財産を過小申告した疑惑で党から除名された。民主党は今年4月、閔亨培(ミン・ヒョンベ)議員とともに金議員の復党を決めた。金議員の復党は9日の党務委員会で最終的に決まる。

キム・スギョン記者

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