▲写真=UTOIMAGE

 いすよりも床の方が楽で、床座生活を楽しんでいる人たちがいる。このとき、習慣的にあぐらをかく人がいるが、あぐら座りの姿勢は老化の主犯である活性酸素を誘発する恐れがあり、注意が必要だ。

 まず、活性酸素が生じる原理について知る必要がある。活性酸素は、わたしたちが呼吸し、活動している間、自然と体内に発生するが、血液の流れと関連が深い。特定の原因により正常に供給されなかった血液が突然供給されると、エネルギーをつくるミトコンドリアに大量に酸素が入る。このとき、ミトコンドリアがエネルギーをつくるために使用した酸素が残ると、活性酸素になる。代表的なものでは▲過食▲無理な運動▲たばこの煙▲ストレス▲紫外線などが、活性酸素の生成を促進する要因と言える。

 こうした点で、あぐらや足の血流が悪い姿勢で神経に酸素・栄養分が広がらない状態から突然起き上がると、抑制されていた血液が流れ、活性酸素が発生する。このとき、足がしびれるだけでなく、ちくちくした痛みがある。激しい運動をしていて突然止まったときも同じだ。体の中で発生したエネルギーが使われず、酸素も余っている状況になるからだ。

 問題は、体に活性酸素が多くたまると、細胞を攻撃し、老化を早めるだけでなく、さまざまな病気を誘発することだ。韓国科学技術院の研究チームによると、体内の活性酸素濃度が高いと、JNK(細胞内シグナル伝達因子)が増え、正常な細胞がひどく壊れ、慢性の炎症も誘発するという。脳細胞が損傷すると認知症、血管が傷つくと動脈硬化症、脳が攻撃を受けると白内障、肌が影響を受けるとしわが発生する可能性がある。

 しょっちゅうあぐらをかくと、ひざの関節や脊椎の健康にもよくない。ひざを130度以上曲げることで関節内部の圧力が高まり、ひざ軟骨にも圧力が加わるためだ。変形性関節症を患っているならば、さらに痛みがひどくなる恐れがある。また、あぐらをかくと片方の足が上に、反対の足は下に向かって骨盤がねじまげられ、脊椎に加わる圧力もまた一方に偏り、椎間板ヘルニアが生じる危険性が高まる。

 したがって、健康のためには床よりもいすに座り、あぐらをかかない方がよい。このとき、おしりを背もたれに密着させた後、腰は真っすぐに伸ばし、床に足がつかなければフットレストを置いて、足がつくようにするのがよい。もし床に座らなければならない状況なら、座布団を半分に折って敷いて座り、ひざや腰にあまり無理がないようにする。また、腹部に力を入れて最大限腰を真っすぐに伸ばした姿勢をキープする。

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