▲宋永武元国防部長官/朝鮮日報DB

 韓国の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は16日、宋永武(ソン・ヨンム)元国防部長官の「虚偽署名強要疑惑」に関連し、国軍防諜司令部(元国軍機務司令部)を捜索した。

 今回の捜査は元国軍機務司令部のいわゆる「戒厳文書事件」が発端。 2018年8月、文在寅(ムン・ジェイン)政権は国軍機務司令部が朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領の弾劾政局当時、戒厳令を発動しようとしたとして、内乱陰謀の疑いで捜査に乗り出した。一部メディアで「宋元長官が国防部の内部会議で『戒厳文書は法的に問題がない』という趣旨で発言した」と報じられると、宋元長官は「長官はそんな発言をしていない」という内容の事実関係確認書を作成し、会議の出席者に署名させた。当時署名に強要があったため職権乱用に当たるというのが公捜処の立場だ。

 国軍防諜司令部には宋元長官の署名要求を唯一拒否したミン・ビョンサム元第100機務部隊長(予備役陸軍大佐)の長官の動静文書が保管されているという。ミン大佐は当時、国会国防委員会で「ソン元長官の発言が実際にあった」という趣旨の証言を行った。ミン大佐は本紙の電話取材に対し、「そんな発言をしなかったとすれば、確認書を作る必要があるのか。宋長官が本人の発言を隠ぺいしようとして私にブレーキがかかったものだ」と話した。

 公捜処は12日、宋元長官とチョン・ヘイル予備役陸軍少将、チェ・ヒョンス元国防部報道官の自宅と事務室などを捜索した。当時長官軍事補佐官だったチョン少将とチェ元報道官は「署名強要」の過程で宋元長官を助けた疑いが持たれている。

パク・チミン記者

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