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ウクライナ軍のドローン、塹壕内のロシア兵にピンポイントで手りゅう弾投下
現代戦において軍事用ドローンが塹壕(ざんごう)をいかに無力化するかを赤裸々に示すウクライナ戦争のある戦闘動画が公開された。
これまで塹壕を攻略する際には白兵戦や戦車による突撃は行われてこなかったが、ウクライナ軍の偵察ドローンは長く伸びた塹壕のどの地点に敵兵が隠れているか確認し、その正確な砲撃地点を知らせ、そこに砲撃が加えられた。さらにドローンは塹壕の真上を飛び、残った兵士らが隠れている塹壕の中に手りゅう弾を正確に投下した。その後ウクライナ軍兵士がやるべきことは「後始末」だけだった。
ウクライナ軍は26日「サイクロブス戦闘」という動画の二つ目の場面を公開した。
この動画は、長く伸びた塹壕のあちこちに8人のロシア兵が身を低くして防御の準備を行う様子から始まる。しかし彼らの正確な位置はドローンによって空中から簡単に確認できた。ロシア兵の位置はドローンによってすぐに分かったのだ。
しばらくするとロシア兵が隠れる位置にウクライナ軍砲兵が発射した砲弾が次々と落下した。
続いてドローンは塹壕の上を飛んだ。ドローンは残ったロシア兵の頭上から手りゅう弾を一つずつ投下した。手りゅう弾は塹壕内に正確に落下して転がり爆発した。この時からロシア兵の動きはほとんど見られなくなった。
ウクライナ軍砲兵は手りゅう弾の投下が終わってから動き始めた。特別な抵抗もなく塹壕のすぐ前まで近づいた砲兵らは残ったロシア兵に次々と銃撃を加え、簡単に塹壕を占領した。
米ワシントン・ポストによると、ロシア軍は最近ウクライナ軍の大攻勢に備え、占領地のクリミア半島各地に深い塹壕を掘り、防衛ラインを構築しているという。
商用人工衛星会社マクサーの衛星写真を分析すると、ここ数週間でクリミア半島の北部海岸地域などウクライナと隣接する地域には幾重にも重なった塹壕が長く掘られていることが分かった。ワシントン・ポストが伝えた。州境の小都市メドベジェフカ周辺などで十数カ所に数キロにわたる塹壕が掘られたという。塹壕は深さ150センチほどで一部は戦車や装甲車などが落ち込むほど広く深く掘られている。一部の塹壕や障害物、関連施設は運河や河川に沿って長く伸びているようだ。
張祥鎮(チャン・サンジン)記者