▲このほど、ソウル・石村湖水公園の近くで撮影された桜祭りに反対する「1人デモ」の様子。写真=インターネット・コミュニティー・サイトより

 このほど、ソウル市松坡区の石村湖水公園に、「NOジャパン運動(反日不買運動)」の一環だとして桜祭りに反対する「1人デモ」が登場し、注目を集めている。インターネット上には「今や花まで国籍を問わなければならないのか」とあきれる声が上がっている。

 「MLBパーク」などのインターネット・コミュニティー・サイト上には2日、石村湖水公園の近くで撮影されたある男性の写真が数枚、投稿された。写真の男性は上下とも白い服で、白い帽子・靴・マスク・手袋などで全身を隠し、「桜祭りは完全に頭がおかしい行為」と書かれたプラカードを首にかけている。

 この男性はまた、「桜は日本の花」「イルピョンダンシム桜?」(一片丹心〈真心〉と同じ発音の日本偏断〈片寄った〉心という漢字の当て字と思われる)と書かれた大きな旗も持っている。旗には日本戦犯旗(旭日旗)に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の顔を合成した写真と、国民の力を皮肉った「ククチン党」という言葉が書かれている。

 この写真を見たネットユーザーたちは、この男性が日本製品を購入しない「NOジャパン運動」を行っていると推測している。ネットユーザーたちは「韓国王桜と日本の桜は別の種なのに、どうしてデモをしているのか気になる」「今は桜を見に行っても親日派になるのか」「今は植物に対しても国籍を問うのか」などのコメントを寄せている。昨年も同じ服を着た男性が汝矣島の桜並木の近くで目撃されていた。

 王桜の原産地論争は、2018年に国立樹木園が遺伝子分析を通じて「済州道の王桜と日本のソメイヨシノは違う種だ」と明らかにして決着した。済州王桜の母系はオルボンナム(エドヒガン)で、父系はサンボンナム(オオヤマザクラ)である反面、日本のソメイヨシノの父系はオオシマザクラだとのことだ。山林庁は二つの種を区別するため、日本のソメイヨシノを「王桜」と、済州島の王桜は「済州王桜」とそれぞれ表記している。

 ただし、各地方で桜祭りを誘致しようと桜の木を多数植えたため、韓国の主な名所や道路沿いに咲いている桜はほとんどが日本のソメイヨシノであることが知られている。このため昨年、韓国に自生する王桜を普及させる目的で「王桜プロジェクト2050」という団体が設立された。

チェ・ヘスン記者

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