社会総合
西海戦死遺族「日本には謝罪を要求するのに、なぜ北にはできないのか」
韓国で24日、北朝鮮との銃撃戦「第2延坪海戦」(2002年)などで戦死した人たちを追悼する「西海守護の日」の記念式典が行われました。
(アンカー)
前政権では戦死した勇士らの追悼において陣営の論理がはたらき、「扱いがおろそか」という批判がとりわけ多く、遺族もひんぱんに寂しさを吐露していたのは事実です。きょう、ある遺族が野党側に向かって、日本には謝罪を要求するくせに、北朝鮮にはそのようにしたことがあるのか、と問いました。
ユン・ドンビン記者が、きょうの行事に出席した遺族の声を直接聞きました。
(リポート)
2010年の延坪島砲撃戦で、当時下士(伍長に相当)だった息子のソ・ジョンウさんを失ったキム・オボクさん。キムさんは最近、強制徴用問題に関連して日本の謝罪を要求する野党側に向けて「北朝鮮に対してそうしたことがあるか」と問い返しました。
(キム・オボクさん/故ソ・ジョンウ海兵下士の母親)
「ああいう(日本の)誤った部分に何か要求なさっている方々も、(北朝鮮の)挑発についての、誤ったこともお話になって、謝罪も要求なさって…」
3年前の西海守護の日の行事で、当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対し「誰が天安艦を攻撃したのか」と尋ねたユン・チョンジャさんは
(ユン・チョンジャさん/故ミン・ピョンギ海軍上士〈曹長に相当〉の母親)(2020年)
「大統領、これは北朝鮮の仕業か、誰の仕業か、ちょっとおっしゃってください」
きょうの行事では心のこもった慰めを受けた、と語りました。
(ユン・チョンジャさん/故ミン・ピョンギ海軍上士の母親)
「うちの子の名前を呼んでくださったのがありがたくて、感謝するばかり。北朝鮮の仕業だと認めていると回答をしてもらって…」
哨戒艦「天安」が攻撃を受けた当時、民主党議員が北朝鮮の仕業であることを否定するかのような発言をしていたことを指摘したのです。
2002年の第2延坪海戦で、左手の骨と肉がめちゃくちゃになる貫通創を負っても小銃を放さずに戦い、花郎武功勲章を授与されたクォン・ギヒョンさんはきょう、参戦将兵の資格で壇上に立ちました。
戦死者だけでなく、初めて参戦将兵まで手厚い待遇を受けて感動した、と語りました。
(クォン・ギヒョンさん/第2延坪海戦参戦勇士)
「(尹大統領が)心をこめて抱擁してくださって、そこで涙がどっとあふれ出て…」
在任中、行事に2回しか出席しなかった文在寅・前大統領に対する残念な思いもまだ残っています。
(ソン・ガンヨルさん/故ソン・スミン海軍中士〈軍曹に相当〉の父親)
「国政運営をしていたら出席できないこともあり得るでしょう。ですが(文・前大統領は2019年に)大邱の七星市場、あっちに行ったじゃないですか」
テレビ朝鮮、ユン・ドンビンでした。
(2023年3月24日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)