（アンカー）

　尹大統領の発言は、燃え上がる火の手に油を注ぐ格好になりました。野党・共に民主党は、尹大統領と朴振（パク・チン）外相、金聖翰（キム・ソンハン）安保室長など韓日交渉を主導した5人を新・乙巳（いつし）五賊と決め付け、猛攻撃を展開しました。国会では、今回の首脳会談で独島と慰安婦の議論があったかどうかを巡って舌戦が繰り広げられました。

　オ・ヒョンジュ記者のリポートです。

　（リポート）

　与野党は国会外交統一委員会で真っ向からぶつかりました。

　（太永浩〈テ・ヨンホ〉／国民の力議員）

　「（1965年の韓日国交正常化）当時も、本当に屈辱的で売国的な外交だという激しい反対世論が沸き上がりました。現政権が未来志向的にこの問題を非常にうまく解決…」

　（チョ・ジョンソク／共に民主党議員）

　「尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の訪日は大乗的決断ではなく国の格を壊す親日的決断だ」

　野党が日本メディアの報道を根拠に、韓日首脳が独島と慰安婦問題を非公開で話し合ったと主張すると、朴振外相は声を強めて否定しました。

　（金相姫〈キム・サンヒ〉／共に民主党議員）

　「（官房長官が）独島問題が含まれ、慰安婦合意について着実な履行を求めたと言っていましたね」

　（朴振／外相）

　「先程申し上げましたが、首脳会談で話し合われたことはありません。日本の言葉を信じますか、韓国政府の言葉を信じますか」

　韓国企業がまず賠償してその金額を日本に請求する求償権について、行使しないという尹大統領の発言を巡り、野党は弾劾事由だと主張し、攻防はますます激しくなりました。

　（キム・ギョンヒョプ／共に民主党議員）

　「大統領が主権者の利益をないがしろにする背任行為に該当します。明白な法律違反で、職権乱用です」

　（鄭鎮碩〈チョン・ジンソク〉／国民の力議員）

　「非正常を正常化するためアプローチしているのに、これが三田渡の屈辱で、第2の李完用（イ・ワンヨン）ですか」

　加えて共に民主党は、尹大統領と外交ラインを「新・乙巳五賊」と非難し、与党は金大中（キム・デジュン）－小渕宣言で韓日協力を引き出した金元大統領も亡国的野合で、盧武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領は日本の手下か、と対抗しました。

　TV朝鮮、オ・ヒョンジュでした。

（2023年3月21日放送　TV朝鮮「ニュース9」より）