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「イランの女子校約30校で毒ガステロ」…3カ月間で女子生徒約1000人が被害
(アンカー)
「ヒジャブ」で髪の毛をきちんと覆っていなかったとされた女性が警察に逮捕された後、「謎の死」を遂げたのをきっかけに、反政府デモが半年間続いているイランで、女子生徒だけを狙った毒性ガステロが相次いで発生しています。このようなことが3カ月間続いて、被害生徒数は1000人余りに達しましたが、女性の教育権を狙った意図的な攻撃だという疑惑が膨らんでいます。
ピョン・ジェヨン記者がお伝えします。
(記者リポート)
イランの首都・テヘラン近くの女子校です。生徒たちが集まっている校庭に救急車が次々と入ってきました。
(教職員)
「教室でペンキのような変なにおいがしました。生徒たちを外に緊急避難させました」
マヒや嘔吐(おうと)の症状がある生徒数十人が病院に搬送されましたが、症状が出る前、全員が独特のにおいをかいだと言います。
(女子生徒)
「立ち上がった時めまいがして、体がマヒしたように感じました。歩くこともできませんでした」
女子生徒だけを狙ったこのようなテロは昨年11月末から3カ月間続いています。
当局は発生当初、テロ疑惑を一蹴(いっしゅう)しましたが、被害が拡大すると意図的な攻撃の可能性を認め、捜査に着手しました。
(バフラム・エイノラヒ /イラン保健相)
「毒物学者と教授がメンバーに入っている特別委員会を設け、毒物テロの調査を始めました」
これまでに約30校が攻撃を受け、被害生徒だけで約1000人に達すると言われています。
これについて、「昨年9月に始まったヒジャブ反対デモで女子生徒が積極的な役割を果たてきたことに対する報復攻撃だ」という説があるほか、「イスラム原理主義者が女性の教育権を狙ったものだ」という説も強まっています。
テレビ朝鮮のピョン・ジェヨンがお伝えしました。
(2023年3月2日放送 TV朝鮮「ニュース7」より)