政治総合
韓国国民の半数「政治系ユーチューブ動画、毎日1本以上見る」
本紙・KSTATリサーチが実施した新年企画世論調査で、回答者の32.3%が「毎日1、2本の政治・時事関連ユーチューブ動画を見る」と答えた。毎日数本見ると答えた人も14.6%いた。韓国国民の半数近くが、政治関連のユーチューブ動画を毎日見ているのだ。イデオロギーの傾向別では、自分を保守だと明かした回答者のうち54.2%、進歩だと明かした回答者のうち52.9%が、政治関連のユーチューブ動画を毎日視聴すると答え、中道層(39.1%)よりも高い割合を示した。年齢別では、50代(57.3%)が政治関連のユーチューブ動画を最も多く見ており、20代(26.7%)が最も少なかった。
ユーチューブの政治・時事動画の視聴は、日常における「政治対立」にも影響を及ぼす。「政治的傾向が異なる人との食事・酒席は居心地が悪い」という回答の割合は、ユーチューブの政治・時事動画を見ないと回答した人の中では37.6%だったのに対し、毎日数本見るという回答者層では53.3%で、15ポイント以上も高かった。また、ユーチューブの政治動画を多く見ている人ほど「政治的傾向が異なる相手を自身の配偶者や子どもの配偶者とすることが不都合」と回答する割合も高かった。
ユーチューブの政治・時事動画には、市民に多様な政治的討論の場を提供する、よき機能がある。選挙期間においては、候補に関するさまざまな情報を伝える役割も果たす。しかし一部の極端なチャンネルは、疑惑を掛け接ぎした動画を作ってフェイクニュースを無差別に波及させ、政治的二極化を拡大する。「好みに合った」動画に熱狂する極端な支持層ほど積極的に後援金を出すので、より刺激的なコンテンツを量産するという悪循環が繰り返されるのだ。
既に見たコンテンツをベースに似たような動画を推薦するユーチューブのアルゴリズムも、視聴者の政治的信念を強めている。延世大学のハム・ミンジョン研究員は、ユーチューブの政治動画を見ている224人を対象に行った調査で「ユーザーの信念と一致するコンテンツに選択的にさらされるほど、政治的態度が極端になっていく」とし「既存の政治的所信と態度を固着化させ、政治的対立を誘導しかねない」と指摘した。
パク・スチャン記者