▲江原道横城郡横城邑盤谷里の蟾江周辺の農地に墜落した韓国空軍の軽攻撃機KA1。写真は対応に当たっている韓国軍当局者。26日撮影。/聯合ニュース

 26日の北朝鮮無人機による領空侵犯を受け出撃した韓国空軍の軽攻撃機「KA1」1機が墜落した。基地を離陸した直後に周辺の田畑に落下したのだ。韓国空軍機の墜落は今年だけでこれが6回目だ。先月もKF16がエンジントラブルを起こし京畿道楊平の山岳地帯に墜落した。KF16は韓国空軍の主力戦闘機だ。8月には京畿道華城沖合の海上に老朽化した韓国空軍の戦闘機F4Eが墜落した。4月には慶尚南道泗川で2機の訓練用戦闘機KT1が空中で衝突し山の中に墜落。4人のパイロット全員が死亡した。1月には空軍のF5Eがエンジンから火を噴いて墜落し、パイロットのシム・ジョンミン少領(少佐)が死亡した。2カ月に1機のペースで墜落事故が発生しているのだ。

 韓国軍の主力兵器であるミサイルも不良品だった。先月北朝鮮が東海のNLL(北方限界線)南側に弾道ミサイルを発射した際、韓国軍は戦闘機KF16とF15Kを出動させ北朝鮮側にミサイルによる対抗射撃を行ったが、うち2発はミスで発射できなかった。ミサイルを装着する際に問題が発生した可能性が高いという。地上から発射するミサイルも同様だ。10月に北朝鮮が中距離ミサイルを発射した際、韓国軍はこれに対抗するため玄武2を発射したが、逆の方向に飛び江陵の韓国軍の敷地内に落下した。同時に発射したATACMSも2発中1発がどこに飛んだか分からなくなった。訓練のために発射した天弓1も発射直後に爆発するなど、最近発射した11発のミサイルのうち成功したのは5発で、残り6発は失敗した。実戦でこのような状況が起こればいかなる事態に陥っていただろうか。

 戦闘機の墜落やミサイル発射の失敗は米国など先進国でも発生している。しかし現在韓国における事故発生の頻度はあまりに高い。平時にしっかりと武器を管理し、訓練に集中して取り組んでいれば防げた事故も間違いなくあったはずだ。文在寅(ムン・ジェイン)前政権が5年にわたり北朝鮮と「非核化ショー」を続ける間に、韓国軍の防衛体制は弱体化し、訓練不足の状態が慢性化してしまった。しかも当時の韓国軍は「軍事力ではなく対話で平和を守る」とあり得ない宣言まで行っていた。

 9・19南北軍事合意により飛行禁止区域が設定されたことで、軍事境界線周辺では航空機による偵察活動は最初からできなくなった。韓国軍と米軍が毎年実施してきた合同軍事演習「ビジラント・エース」も中断された。大隊クラス以下の小規模訓練でこれに代えようとした際にも北朝鮮が反発したため、訓練は全て行われなくなった。5年にわたり武器を動かさない状態が続き、今回再び動かそうとしたところ各所で事故が起こったのではないか。韓国軍は緩み切った綱紀を改めて粛正し、武器使用の手順全体を細かくチェックしなければならない。

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