事件・事故
梨泰院雑踏事故:韓国警察、遺留品の薬物検査実施…共に民主「被害者と遺族を2度泣かせる」
韓国警察が、ソウル・梨泰院で起きた雑踏事故の現場から回収した遺留品に対して薬物検査を実施していたことが分かり、韓国最大野党「共に民主党」が「被害者と遺族を2度泣かせるものだ」と反発している。警察は、事故発生当初に「事故の原因は薬物犯罪と関連している」との疑惑が浮上していたことから、あらゆる可能性を視野に入れて調査したとの立場だ。しかし遺留品に対する薬物検査の結果は、すべて陰性だったことが分かった。
共に民主党の梨泰院事故対策本部は8日、国会内で記者会見し「警察はペットボトルまで拾って薬物検査をした。ソウルの中心地で158人が亡くなった信じられない惨事なのに、政府が被害者と遺族にこのようなひどい対応をしていいのか」と反発した。
また、「現場で発見された遺留品は所有者も分からないのに、被害者と薬物の関連性をどう確認するのか」「国民の誰もが知っている事故の原因から検察と警察が目を背け、犠牲者たちにその責任を押し付けようとしていたのではないか」と批判した。
民主党によると、警察は事故が発生した梨泰院の路地で遺留品を回収し、先月4日に薬物の成分検査を依頼したという。遺族の同意を得て犠牲者2人に対する解剖検査も実施したが、いずれも検査で薬物成分は検出されなかった。
キム・ミョンイル記者