▲セウォル号TF運営関連文書(写真=韓国国防部)

 セウォル号沈没事故の犠牲者遺族を違法に査察したとして起訴された元国軍機務司令部幹部らが一審で実刑判決を受け、収監された。ソウル中央地裁刑事21-2部は25日、職権乱用の疑いで起訴された元機務司令部参謀長K被告、元情報融合室長C被告にそれぞれ懲役2年の実刑を言い渡した。

 K被告はセウォル号事故直後の2014年4月から7月まで機務司令部隊員に事故遺族らの政治的傾向や経済状況、悩みなど私生活の動向を査察させたとして、18年12月起訴された。C被告はK被告と共に隊員に遺族の動向査察を指示したほか、16年には終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備賛成、朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領弾劾反対など世論形成作業も行ったとされる。

 ソウル中央地裁は「セウォル号遺族の情報収集は、地方選、再・補選、国政調査など政治事件と関連し、政権の期待に応えるために行われたもので、機務司令部の目的範囲から逸脱しており違法だ」とし、「軍が再び政治的中立を脅かされたり、軍情報機関を利用して不法行為を繰り返したりしないように厳しく処罰すべきだ」と指摘した。

 K被告らは法廷で、当時の行為が上層部の李載寿(イ・ジェス)元機務司令官の指示によって行われたため処罰対象には当たらない主張したが、裁判所は認めなかった。李元司令官は同様に職権乱用疑惑で捜査を受け、18年12月に自ら命を絶った。

ヤン・ウンギョン記者

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