事件・事故
韓国鉄鋼大手ポスコ大揺れ、20代女性社員が性的暴行被害を暴露
慶尚北道浦項市の鉄鋼大手ポスコに勤める20代の女性社員が同僚から継続的なセクハラや性的暴行を受けたと告訴し、警察が捜査に着手したことが23日までに分かった。
被害女性とポスコ、警察などによると、ポスコの女性社員Aさんは、同じ部署の男性社員4人から継続的にセクハラや性的暴力などを受けたとして、最近警察に告訴状を提出した。
Aさんは本紙の電話取材に対し、「オフィスで常習的にセクハラを受け、会食の時には上司が太ももを触るなどした。最近はある社員に性的暴行まで受けた」と語った。
本紙の取材を総合すると、Aさんは50人余りが所属する部署で3年以上勤務したが、最近相次いだ職場内のセクハラなどで自ら命を絶つ決心をするほど苦しんでいるという。Aさんは「職場の上司1人が継続的にセクハラ発言をした。勤務時間中に皆の前で容貌を評価したり、わいせつなことを言ったりして侮辱感を与えた」と訴えた。
Aさんはまた、「部署の会食がある日には無理に酒を飲むよう強要されたほか、わいせつ行為も経験した。部署を統括する上司が隣の席に座っては酒を注がせ、太ももの内側に手を入れたりした」と話した。また「会食後、カラオケに行くと、抱きしめて体を密着させたりしたが、会食に出ないと言えば『人事で不利益を与える』とも言われた」と続けた。
Aさんは昨年12月、部署の上司をセクハラ加害者としてポスコの監査部門に申告した。上司は減給3ヵ月の懲戒処分を受けた。Aさんは今年2月に別の部署に異動したが、2カ月後に元の部署に復帰した。
しかし、Aさんは復帰から約1カ月後の先月29日未明、同じワンルームマンションに住んでいた別の上司から性的暴行を受けたと主張した。Aさんは「上司が未明に『車をどけてほしい』と駐車場に下りてくるよう言われたが、家の中までついてきて突然性的暴行に及んだ」と訴えた。Aさんは今月7日、この上司について、準強制性交などの疑いで警察に被害届を出した。また、セクハラの疑いで同じ部署の職員3人も告訴した。
加害者として名指しされた男性社員らは事実関係を否認しているという。ただ、Aさんが公開したメッセンジャーアプリでのチャット内容には、性的暴行に及んだとされる上司が「すまない」などと許しを求める内容が含まれている。
Aさんは精神科治療を受けるために休職した。ポスコは該当部署長を解任し、告訴された4人は業務から除外した。
ポスコの金学童(キム・ハクトン)副会長は23日、「社内で発生した不祥事に対し、被害職員と家族の方々に心より謝罪申し上げる。被害職員が早く回復し日常に復帰できるよう、会社ができるあらゆる措置を取る」と表明した。
クォン・グァンスン記者