▲SKハイニックスの社員が半導体生産ラインを点検している。/同社

 日本が半導体・ディスプレーの重要材料3種類の韓国への輸出規制を強化する経済報復を下したのは2019年7月。当時韓国政府は「素材・部品・装置」分野での日本からの「自立」を宣言し、大規模な技術開発支援、関連企業育成策を発表した。それから2年が経過した昨年7月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は素材・部品・装置分野の自立に関する成果報告大会を開き、「日本の奇襲攻撃に対抗し、素材・部品・装置の自立を達成した」と宣言した。

 しかし、本紙が最近4年間の韓国政府の貿易統計を分析した結果、昨年日本から輸入した素材・部品・装置は貿易紛争以前の18年よりもむしろ増加したことが分かった。18年の日本からの素材・部品・装置の輸入額は381億ドルで、19年には日本による経済報復措置で329億ドルに落ち込んだが、20年には340億ドルに増加。昨年は395億ドルに達した。

 素材・部品・装置の輸入全体に日本が占める割合は18年の18.3%から昨年の15.9%へとやや低下した。しかし、それは昨年の半導体景気が異例の好調で、素材・部品・装置の輸入全体が前年に比べ20%も増えた影響が大きい。韓国の素材・装置業界からも「日本のメーカーが韓国や第三国に設けた工場を通じ、韓国に輸出を行うう回ルートを選び、見かけ上対日輸入統計から漏れた」と指摘した。実際に19年に日本が経済制裁を発動した半導体重要素材3種の対日依存度は依然として絶対的だ。

 韓国半導体ディスプレー技術学会長を務める朴在勤(パク・チェグン)漢陽大教授は「韓国国内の素材・部品・装置技術と企業を育成しなければならないという前提は正しいが、技術大国を相手に短期間で成果を上げることは事実上不可能な話だ。特定国を排除する方式ではなく、合弁会社、投資誘致など現実的な代案を模索すべきだ」と指摘した。

イム・ギョンオプ記者

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