昨年、韓国で「産地偽装」で摘発されたケースは、10件あたり6件が中国産を韓国産と偽装して販売していたケースだったことが分かった。

 韓国国立農産物品質管理院は19日、農産物・食品の原産地を偽装していた企業の摘発件数が、昨年は3115件だったと発表した。同院によると、違反件数の半数以上(58.8%)が中国産を韓国産と偽装したケースだった。米国産、メキシコ産を韓国産と偽装したケースもそれぞれ22.8%、4.6%に上った。

 品目別では白菜キムチ(19.6%)、豚肉(17.3%)、牛肉(9.3%)の順に産地偽装が多かった。業種別では、一般飲食店(45.6%)、加工企業(18.6%)、食肉販売企業(7.8%)の順だった。

 新型コロナの影響でホームショッピング、ネット通販、配達アプリなどを使った非対面での消費が増えたことに伴い、関連業種での摘発件数も増えた。昨年3月にはネット上の有名通販サイトでみその販売1位の加工企業が、およそ46トン(6億4000万ウォン=約6100万円相当)のみそを韓国産と偽って販売し、摘発された。昨年、通信販売での産地偽装によって摘発された企業は834社で、1年前(592社)に比べ40.8%増加した。農産物品質管理院は「通信販売業の点検人員を前年の約2倍に増やした影響もある」と説明した。

 ネット通販の増加で、1トンまたは1000万ウォン(約96万円)以上の品物を偽って販売する大規模な詐欺も前年比で18.4%増えた。農産物品質管理院は、中国産と韓国産を混ぜたトウガラシの粉を「100%韓国産」と偽ってインターネットで約690トン(約102億ウォン=9.8億円相当)を販売した流通企業、外国産のごまで製造したごま油約24トン(約19億ウォン=約1.8億円相当)をホームショッピングで韓国産と偽って販売した製造企業などを摘発したと説明した。

 原産地表示法違反で摘発された企業のうち、原産地を偽って販売した1634社は刑事立件された。これらの企業は7年以下の懲役または1億ウォン(約960万円)以下の罰金刑に処せられる。原産地を表示していなかった1481社に対しては過料が科された。

ファン・ジユン記者

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