韓国大統領選
こんな世論調査があるか…「李在明9ポイント優勢」「尹錫悦6ポイントリード」 コリアリサーチが手掛けた2件の調査で正反対の結果、同日発表される
ある調査会社が同じ日に発表した世論調査で、大統領選候補者の支持率が大幅に異なることが分かった。コリアリサーチ・K stat・韓国リサーチ・EM BRAINの4社が共同で実施した全国指標調査(NBS=National Barometer Survey)の結果が13日に発表された。調査期間は1月10日から12日までだった。NBSは4社のうち2社が順番制で毎週、全国の有権者500人余りを調査した結果を合わせ、合計1000人を対象とした結果を発表するが、今回の調査はコリアリサーチとK statが担当した。
この調査には韓国大統領選候補者4人に対する支持率を調べる項目があり、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補は37%、国民の力の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補は28%、国民の党の安哲秀(アン・チョルス)候補は14%、正義党の沈相奵(シム・サンジョン)候補は3%だった。先週の結果と比較すると、李在明氏は1ポイントアップで、支持率の変化がなかった尹錫悦氏との差は8ポイントから9ポイントになった。安哲秀氏は2ポイント、沈相奵氏は1ポイント上がった。
しかし、NBS調査を行ったコリアリサーチがMBCの依頼で11-12日に実施し、同日発表した大統領選候補者4人の対決結果は大きく違っていた。この調査では、尹錫悦氏(38.8%)が李在明氏(32.8%)を6ポイント上回り、安哲秀氏12.1%、沈相奵氏2.5%となっていた。コリアリサーチとMBCが1月7-8日に実施した調査では、李在明氏(37.1%)が尹錫悦氏(30.5%)を6.6ポイント差でリードしていたが、4日後に李在明氏は4.3ポイントダウンし、尹錫悦氏が8.3ポイントアップして順位が入れ変わったのだ。
両調査は政党支持率も大きく違っていた。NBS調査は共に民主党(35%)が国民の力(30%)より5ポイント高かったが、コリアリサーチ・MBC調査は国民の力(42.4%)の方が共に民主党(33.5%)より8.9ポイント高かった。
この日発表したNBS調査とコリアリサーチ・MBC調査はいずれも韓国の通信会社3社が提供する携帯電話の仮想番号を100%利用して電話面接員が実施した調査だ。NBS調査のある関係者は「両調査は調査方式が同じで、調査時期もほぼ同じだ」「なぜこのように異なる結果が出たのかを把握するには、内部的に細かい検討が必要だ」と語った。
NBS調査は全国有権者1000人、コリアリサーチ・MBC調査は全国有権者1003人を対象とし、両調査のサンプル誤差は信頼度95%で±3.1ポイントだ(中央選挙世論調査審議委員会参照)。
洪永林(ホン・ヨンリム)世論調査専門記者兼データ・ジャーナリズム・チーム長