自動車産業
トヨタは連日の最高値更新、「韓国車の株にはいつ流れが来る?」
「最近、日本メディアはトヨタの豊田章男社長をこぞって称賛している。中には神格化するメディアもある」(A資産運用会社社長)
ソウル・汝矣島の証券街は5日、日本の株式市場の大型株、トヨタ自動車が上場来最高値を更新したニュースで終日持ちきりだった。日本企業のトヨタは昨年、米国本土でゼネラルモーターズ(GM)を抜いて販売台数トップ(233万2000台)となった。トヨタが米国市場で1位になったのは初めてだ。
トヨタが米国市場でトップに立ったというニュースはすぐさま株価に影響を与えた。
トヨタはこの日、前日比2.6%高の2292円で取引を終えた。1949年の上場以来の最高値だ。時価総額1位のトヨタの株価上昇によって、この日の日経平均株価も前日より0.1%上昇の2万9332円16銭で終えた。韓国、中国、香港などアジアの主要国の株式市場が軒並み低調な中、日本だけが堅調だった。
KPI投資諮問のキム・ギジュ代表は「消費者が『トヨタ=日本』と考える中、豊田社長は危機のトヨタを復活させた、実在する神話の中の人物だともてはやされている」として「豊田社長のリーダーシップが市場で再評価されるべきとの意見が多いため、株価の上昇傾向は当分鈍ることはないだろう」と話した。
ただし、すでに後継者の話題が出るなど引退リスクが存在するという点に留意すべきとキム代表は指摘した。
豊田社長は2020年、日本メディアとのインタビューで「今は私にアイデアがあるから、むしろ『相談に来なさいよ』と言えている」として「社員たちの良いアイデアを見て、悔しさを感じなかったら引き際だ」と述べていた。社員とのアイデア競争では決して負けないという強い自信をのぞかせたのだ。
キム・ギジュ代表は「日本では、トヨタの米国での販売台数1位や株価の最高値更新を集中的に報道するなど、楽観的なムード」だとして「トヨタは未来の新成長産業である自動運転、エコカー(電気、水素)、ロボットなどを全て併せ持つ日本の株式市場の一等株と評価されている」と話した。
一方、この日は韓国国内の自動車関連株も上昇した。現代自・起亜は米国進出35年目の昨年、初めて日本のホンダを抜いて販売台数5位に浮上した。韓国取引所によると、この日は現代自、起亜など自動車関連企業で構成されるKRX自動車指数が0.95%上昇し、業種別の上昇率3位となった(1位は保険、2位は鉄鋼)。
しかし、最高値を連日更新しているトヨタに比べてなかなか上昇しない株価に、韓国の自動車企業の株主たちはやきもきするばかりだ。
現代自の株を長期で保有している会社員のイさんは「最近1年間でトヨタは株価が47%上昇したが、現代自は5%上昇にとどまった」として「トヨタだけでなく世界の自動車企業の株価が1年中上がっていたのに現代自だけ1年中下落していたのは、韓国の株式だからなのか」とため息をついた。