社会総合
東海に沈められた4台の装甲車…江陵市「海中公園を造成中です」
14日午前、江原道江陵市沙斤津の海岸から3キロほど離れた東海の海上。はしけに積まれた軽装甲車4台がクレーンにつるされ、1台ずつ海に沈められた。使用年限の過ぎた軽装甲車だ。一見、もう使えない軍需品の違法な海洋投棄のようだが、江陵市の関係者は「15-35メートルの海底に多様な人工構造物を投下し、『海中公園』を作る作業の一環」と説明した。
この日、海底に沈められた装甲車4台は、江陵市が今年7月に韓国陸軍総合軍需学校から受領したものだ。環境汚染を防ぐため、車両内部の機械油などをきれいに除去し、海中でさびつくのを防ぐための防さび作業も終えた。また、魚やダイバーが閉じ込められることなく装甲車の内外を安全に行き来できるように、ハッチの扉や内部構造物も全て取り除いた。
江陵市は2013年から、沙斤津の沖に幅1.3キロ、長さ1キロの「海中公園」を造成する事業を繰り広げている。韓国各地のダイバーを集めるためのアイデアだった。市関係者は「一部自治体で、海洋魚種資源を増やすため人工構造物の漁礁を投入し、海の牧場を造成しているが、われわれはそこに海底観光の概念を接ぎ木した」と語った。
江陵市はこの事業のために、2019年に800トンの漁船やコンクリートブロックなどを海底に投下した。昨年5月には全長62メートル、高さ18.8メートルのロシアのトロール漁船(2400トン級)を沈め、韓国では最も規模の大きい沈船漁礁(廃船を利用した海底の魚類生息場)を造成した。そして今度は軽装甲車まで投下したというわけ。金漢根(キム・ハングン)江陵市長は「昨年、海中公園を訪れた観光客はおよそ2万人」とし「さまざまな海の中の見どころを整えて、海洋レジャー観光地にする計画」と語った。
チョン・ソンウォン記者