米国の最長寿の子ども番組『セサミストリート』に韓国系のキャラクターが登場したことをめぐり、保守系の有力者が不快感を示した。

 

 米国の政治専門メディア「ザ・ヒル」などは17日(現地時間)、保守政治活動協議会(CPAC)のマット・シュラップ議長がツイッターで「セサミストリートに韓国系キャラクターのジヨンが登場する」という記事をシェアし、不満を露わにしたと報じた。

 シュラップ議長はツイッターで「それなら『アーニー』と『バート』の人種は何なのか」とした上で「公営放送PBSは正気ではない。我々はPBSに対する資金支援を中止すべき」と主張した。アーニーとバートはセサミストリートに常時出ている人気キャラクターだ。アーニーはオレンジ色、バーとは黄色の人形だ。

 「ザ・ヒル」は、リベラル系の番組に対する保守派の攻撃は今回が初めてではないと報じた。先日はセサミストリートの人気キャラクター「ビッグバード」がツイッターに「僕は今日、コロナのワクチンを打ったよ! 羽がちょっと痛いけど、僕と周りの人たちの健康を今まで以上に守ってくれるはずだよ」と書き込んだところ、共和党のテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)は「5歳の子どもをターゲットにした政府の宣伝だ」と批判した。

 セサミストリートは、1969年の放送開始以来初めて、アジア系キャラクターを登場させることを明らかにした。7歳の韓国系キャラクター「ジヨン」だ。ジヨンは、このところアジア系米国人に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)などが増えていることを受けて、多様性の受容、ヘイトクライムの根絶という企画意図を背景に誕生した。

 ジヨンは今月25日(米国の感謝祭)、米国の動画配信サービス「HBOマックス」で放送されるスペシャルエピソードに初めて登場する予定だ。

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