経済総合
韓国政府系企業の負債、今年は550兆ウォン…25年には640兆ウォン予想
韓国政府の中長期財務管理対象となっている公共機関(政府系企業)40社の負債は今年、550兆ウォン(約53兆5000億円)を超え、2025年には640兆ウォンに迫る見込みだ。韓国企画財政部によると、政府系企業40社の負債は昨年の512兆1000億ウォンから今年は549兆6000億ウォンに膨らむ見通しだ。23年には606兆9000億ウォンとなり、600兆ウォンを突破。25年には638兆9000億ウォンに達する。
政府系企業の負債は最終的に政府が償還しなければならないため、事実上国の借金と言えるが、管理に死角があり、「目に見えない負債」とされている。政府は国家財政法と公共機関運営法に従い、公共機関の財務情報を定期的に公表し、財務管理計画を立てなければならない。しかし、負債削減に関する義務条項はない。国会予算政策処関係者は「韓国の国家債務は政府の債務だけを切り離して見れば低い方だが、公共機関の負債を合算すると非常に高い。公共機関が無理な事業拡大を控え、財務健全性の質的改善を維持することに努力しなければならない」と指摘した。
負債急増はカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)や脱原発などのエネルギー政策、公共住宅供給など住宅政策を推進する過程で政府系企業による投資や支出が急増したためだ。今年時点で韓国土地住宅公社(LH)の負債が141兆2000億ウォンで最も多く、韓国電力公社(66兆7000億ウォン)、韓国水力原子力(37兆ウォン)、韓国道路公社(33兆7000億ウォン)などが続く。
負債比率は昨年の161.1%から今年は167.5%に高まり、文在寅(ムン・ジェイン)政権最後の年となる22年には172.5%に達するとみられる。特にエネルギー分野の政府系企業12社の負債比率は今年の297.7%から22年には302%に上昇し、初めて300%を超えると予想される。